9月5日から26日間の会期で開催された市議会定例会では、初日の一般行政報告をはじめ、9月補正予算の審議などが行われました。
※全文は、市ホームページにも掲載しています。
■台湾屏東県(へいとうけん)恆春鎮(こうしゅんちん)の訪問団来訪について
本市と台湾との交流は、これまで稚内地方日台親善協会をはじめ、民間を中心に行われてきましたが、昨年2月、台北駐日経済文化代表処札幌分処から、本市と台湾最南端のまち恆春鎮との行政間での新たな交流のご提案をいただき、11月にはオンラインで「友好交流協定」を締結しました。それを受け、去る7月23日、恆春鎮の尤史經(ゆうしけい)鎮長をはじめ25人の訪問団が、初めて本市を訪れました。
本市が開催した歓迎セレモニーでは、私から互いが国境のまちであることや、観光地であるという、共通した特徴を紹介し、今回の訪問に対するお礼を申し上げました。
その後、訪問団は宗谷岬、や宗谷丘陵など、代表的な観光地の現地視察を行ったほか、稚内駅前では台湾などインバウンドの入込状況を関心深く見守っており、視察後の歓迎夕食会においても、そのことが話題に取り上げられていました。
本市は、台湾とはかつてチャーター便で結ばれていた時期もあり、現在も北海道エアポートとともに、チャーター便の稚内空港への乗入要請を行っているところですが、昨年は3千人を超える台湾人観光客に訪れていただいており、今後も交流の輪を広げていきたいと考えています。
■大型クルーズ船『飛鳥2』の稚内港への寄港について
7月30日、乗客乗員約1千230人を乗せた国内最大のクルーズ船「飛鳥2」が、令和元年以降、5年ぶりに稚内港末広ふ頭に寄港しました。
当日は岸壁において、物産コーナーの開設、吹奏楽や太鼓の演奏、プロジェクションマッピングや南中ソーランの演舞、花火の打ち上げなど、多くの市民や関係者のご協力をいただきながら、「飛鳥2」の久しぶりの寄港を歓迎することができました。
大型クルーズ船については、コロナ禍において密室での旅行が避けられる傾向にあり、残念ながら令和2年度、令和3年度の寄港実績はありませんでしたが、その間も感染状況を注視しながら、民間の方々とともにポートセールスを継続したことから、今回の「飛鳥2」の寄港を実現することができたと考えています。
来年以降に向けては、先月末、本市の担当職員が首都圏のクルーズ船社を訪問しセールス活動をしてきましたが、クルーズ船の寄港は、観光振興や港の賑わいの創出など、地域の活性化へ大きく寄与することから、今後もクルーズ船が毎年継続して寄港いただけるよう、引き続き、官民連携による誘致に取り組んでいきます。
■稚内市青少年科学館開館50周年について
稚内市青少年科学館は昭和49年7月に道内で7番目の科学館として開館し、本年、50周年を迎えました。
8月3日には科学館内で記念セレモニーを実施し、テープカットや記念品の配布、南極に関するパネル展、市内企業から寄贈を受けた展示物の除幕式などを行ったほか、翌4日には、市立図書館にて、科学館と相互協力に関する協定を結ぶ「国立極地研究所」副所長であり、南極観測センター長でもある伊村智さんを招き、南極での活動に関する講演会を開催しました。
科学館は開館当時、道内最大級のプラネタリウムや、屈折望遠鏡の導入をはじめ、道北地域の子どもたちの科学知識の普及・啓発や、科学教育の振興を図ることを目指し、その役割を果たしてきました。
また、南極観測と樺太犬タロジロなどとの関わりにより、「国立極地研究所」をはじめとする関係機関からも、昭和基地で使用されていた住居や犬ぞりといった貴重な展示品ををご寄贈いただくなど、長い間、本市や科学館と、南極との交流を深めてきました。
近年では環境展示コーナーの設置、ノシャップ寒流水族館との共通入館券の発行、プラネタリウム室へ、新たなデジタル映像システムを導入するなど、時代の変化に対応しながら、老朽化する施設の維持に努めるとともに、地域の子どもたちに豊かな想像力や夢を与え続けていますが、開館50周年を契機に、今後も創意工夫をこらした企画展や講座を開催し、科学の魅力を伝えていきたいと考えています。
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