このコーナーでは、市立稚内病院の情報をお知らせします。
【腫瘍内科編】
今回の市立病院だよりでは、市立稚内病院の村中先生が、腫瘍(しゅよう)内科を紹介します。
◆がん治療の専門医として
みなさまは、腫瘍内科という診療科をご存じでしょうか。今から約30年ほど前までは、がん治療、特にお薬を使ったがん治療の専門家が日本にはほとんどおらず、漫画「ブラックジャックによろしく」でも左の画像のように指摘されていました。それから時が過ぎ、今は抗がん剤の専門家が少ないながらも誕生し、全国各地でがん患者の診療にあたっています。
当院の腫瘍内科には、旭川市を除く道北医療圏で唯一、日本臨床腫瘍学会が認定したがん薬物療法専門医が常勤しており、保険診療においては、関東や札幌と同様に最新・最適の抗がん剤治療(化学療法・薬物療法)を受けることが可能です。胸部の手術や放射線療法など、当院で対応ができない場合は大学病院やがんセンターなど他院との連携も積極的に行っています。
もちろん、年齢や背景によっては抗がん剤を使用しない方が良いこともあるでしょう。当院の腫瘍内科では、がんの種類や進行度に応じた幅広い治療法を提供しています。手術、化学療法、放射線療法、免疫療法など、多岐にわたる治療手段を駆使して、個々の患者様に最適な治療計画を提案します。また、これらの治療と並行して、がんによる様々な症状を緩和するケアも同時に行っていきます。
そして、当院は単なる治療の場にとどまらず、患者様とその家族のサポートも行っています。市立稚内病院ではなく旭川や札幌の病院にかかりたい、でも度重なる遠方への通院は大変、という方のニーズにもお応えし、例えば普段の定期的な治療は当院で行い、2~6ヶ月に1回は旭川や札幌の病院に通院し、ダブルの主治医でがん治療にあたるという対応もしています。
市立稚内病院の腫瘍内科は、がんを患った地域の方々に信頼される診療科として、がんと向き合う患者様とその家族を心から支えることを使命としております。最高の医療サービスを提供できるよう地域全体の健康とケアへの貢献に努めていきます。
◎患者様とご家族をサポートします
問合せ:市立稚内病院 腫瘍内科
【電話】23-2771
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