私たちが安心して暮らし続けるためには、医療と介護が不可欠です。これからの地域の医療・介護について、皆さんと一緒に考えていくため、シリーズで連載します。
【有限会社そうせい舎・編】
有限会社そうせい舎は、平成13年から介護保険事業を行っており、現在、大黒5丁目で「グループホームあったか大黒館」、「デイサービスあったか大黒館」、「あったかケアプランセンター」を運営しています。
今回は、そうせい舎代表取締役の玉置さんにお話しを伺いました。
◆「グループホームあったか大黒館」はどのような施設ですか
グループホームの入居要件は要支援2以上で、「認知症」の診断が必要になります。現在3ユニット各9名で、合計27名の方が利用しています。最後まで施設で過ごしてもらいたいという思いがあり、車いすやベッド上での生活になっても退居にはなりません。医療処置が必要な場合は退居になることがありますが、その場合でも、次の施設探しなど、しっかりサポートさせていただきます。
医師から余命告知された場合、施設で最期まで過ごすか、医療機関に入院するか選択できます。施設で最期まで過ごす選択をされた場合、訪問診療や訪問看護を利用し万全の体制を整え、最後の生きる時間をサポートさせていただきます。その時間は、ご家族の付き添いや泊まり込みも可能です。
◆認知症対応型のデイサービスセンターは、どのようなサービスを提供していますか
「デイサービスセンターあったか大黒館」は、令和3年12月から、認知症の方に限定したデイサービスを提供しています。利用者の尊厳を尊重し、認知症の進行防止、ご家族の介護負担の軽減が目的になります。
他のデイサービスとの違いは、職員配置が多く、手厚い介護に特徴があります。一日の利用定員は12名と少人数で、入浴や食事、レクリエーション、お皿拭きや洗濯物を干したり畳んだりなど、自宅でしていた日常家事を職員と一緒に行い、体を動かすことやパズル、季節ごとの行事など、それぞれの利用者にあったサービスを提供しています。
◆身近な地域との関わり~「オレンジカフェ」
認知症カフェ(オレンジカフェ)は、認知症本人や介護している家族、認知症に関心のある方、医療・福祉・介護の専門職など、誰でも参加できる場所で、参加者同士が話や情報交換をしたりすることにより心地よく過ごせる場として、「グループホームあったか大黒館」を会場に、年1~2回程度開催しています。
内容としては、施設見学や認知症との関わり方、オムツ交換の手順など、認知症や介護技術に特化し、家族介護の方が少しでも楽になっていただければと思い開催しています。
◆働きやすい環境を提供しています
介護職員の不足は当施設でもありますが、自分や家族の体調不良の場合は、特別休暇扱いとしていることや、有給休暇もほぼ100%の消化率です。また、利用者さんと関わる時間を増やすよう、業務の見直しも随時行っています。
◆介護のやりがいや魅力、介護に対する思いなど、教えてください
「介護は重労働」というイメージがありますが、本当に大変なところは、「認知症」への対応です。
状態が急に変化し、家族がパニックになることがよくあります。自宅にいても帰るという人、同じ話を繰り返す人、何か盗まれたという人など、認知症の症状は様々です。この状況を家族だけで対応することは大変なことです。少しの工夫で症状が軽減できる場合があります。
介護施設がそのノウハウを持っている場合がありますので、何か困りごとがあればひと声かけてください。
問合せ:有限会社そうせい舎
【電話】24-6000
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