■稚内市の発展に必要不可欠な外国人
市では、外国人も含めすべての人が多様な価値観や文化を認め合い、安全に安心して暮らせる「多文化共生社会」を目指しています。市内で暮らす外国人は年々増加傾向にあり、「技能実習生」のほか、「特定技能」、「技術・人文知識・国際業務」などの就労目的で来日する人が多く、5年前(令和元年)と比べ、300人も増加しています。人手不足が深刻な中、外国人は市内事業所に就労し、市の発展に貢献しています。市では外国人の方々が安心して暮らせるよう、北海道と連携して防災研修を開催するなど、「多文化共生」推進の観点で取組を進めています。今後は、外国人の定住化、家族単位での移住も増えていくことが予想され、これまで以上に様々な分野において、外国人が安心して暮らすための環境づくりが求められています。
■外国人のための日本語教室の開設を目指して
令和6年9月に実施した市内外国人住民向けアンケート(回答191人)では、9割以上がより「日本語を学びたい」、「日本人と交流したい」と回答しました。
同月、北海道の協力により市内で開催された「日本語学習支援者養成講座」では、25人の受講者(日本人)が「やさしい日本語」でのコミュニケーションを基本とした日本語学習支援について学びました。
市では、「外国人が日本語を学習する場」としてのみならず、「外国人住民と日本人住民が交流する場」、「地域の多文化共生の場」となるような地域の日本語教室を、令和7年中に開設するべく準備を進めています。
■国際交流員(CIR) フオンさんの紹介
市では、「多文化共生」推進のための専門家として、令和6年8月から、国際交流員(CIR)を配置しています。あらためて仕事への意気込みのほか、稚内で暮らし始めて5か月以上が経過し、実際に稚内で生活してみて感じたこと、市役所で働いて感じたことなどを聞きました。
皆さん、こんにちは。
私は、令和6年8月から稚内市役所で国際交流員(CIR)として勤務している、ベトナム出身のグエン・ティ・ミン・フオンと申します。ベトナムでは、グエンという苗字の人が非常に多いので、私のことをフオンと呼んでください。
稚内に来てからあっという間に5か月が経ち、少しずつ生活にも仕事にも慣れてきました。今では稚内での生活を楽しんでいます。稚内に来る前にインターネットで調べたところ、日本の最北端で、冬は雪に囲まれる、とても寒い場所だと知りました。雪がない国で育った私にとって、雪は少し怖いけれど楽しみでもありました。そして稚内が真冬になり、雪が積もったときはやはり驚き、「本当に寒いな」と実感しました。でも、住んでいる部屋など屋内は暖かく、日常生活では特に不便を感じることはありません。一方で、スキーや雪のお祭りといった冬ならではのイベントをとても楽しみにしています。
国際交流員としての仕事についてですが、これまで市役所での手続きのサポート、生活相談対応、通院時の同行通訳、日本語指導などを通して、市内に住むベトナム人の支援を行っています。また、日本人市民の皆さんに向けてベトナム料理教室やベトナム文化紹介などのイベントを企画し、これからも積極的に取り組んでいきたいと考えています。日本人とベトナム人を繋ぐ架け橋になれるよう、全力で頑張ります。
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