■その110「大船寺」(芽室町北伏古南九線十)
めむろ歴史探訪会 丹代眞理子
北伏古は、明治から大正にかけて入植者が増え、開拓に汗を流すが、心の平安の拠り所として御仏の力に頼る機運が高まった。
入植者の有志等や、地区内外からも浄財を仰ぎ、敷地は野沢次郎の所有地が提供されて伏古別説教所を建立。入仏式には餅まきが盛大に行われた。この建物が後の大船寺となる。
大正九年:伏古別説教所建立
昭和五年:現在の場所(北伏古南九線十)に移転
初代僧侶、禿誠彦以降、九師の方で持守され、昭和十六年、三浦憲三が入所した。
昭和二十三年:「大船寺」寺号公称許可になり、初代住職三浦憲三、就任。
三十七年間の風雪に耐えた伏古別説教所は、屋根も葺きかえること幾度か、朽ちて危険な状態となる。
檀家と地域の人々で、大船寺本堂新建築の議案が万場一致で可決し、昭和三十二年、大船寺本堂新築落慶法要が執り行われた。
平成十年:二代目住職に三浦敬篤、就任
平成十八年:納骨堂建立
平成二十四年:三代目住職に三浦敬信、就任
令和三年、コロナ禍で時期が遅れたが、開教百年事業として慶讃法要と寺号公称七十年を営む。
記念行事として大船寺寄席が桂三段(芽室高校出身)他二名で奇術も行なわれた。
以後創設以来、檀家の皆さんや地域の協讚を得て、現在に至る。
▽引用・参考文献
「北伏古八十年史」
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