政府が11月3日付で秋の叙勲について発表し、地方自治や教育、消防などのさまざまな分野で尽力した方々が受章し、豊頃町から『ファッションプラザやまぐち』を営む山口浩司さんが「瑞宝双光章」の栄誉を授けられました。
山口浩司さんは、平成8年から令和6年の28年間、家事調停委員(平成8年4月から令和6年4月まで)や民事調停委員(平成16年10月から令和6年9月まで)、帯広調停協会会長(平成28年から令和元年まで)を務め、今年退任となるまでの間、調停委員として数多くの事件を取扱いました。また現在も豊頃町代表監査委員として活躍されています。
山口さんは受章したことを受けて「裁判所関係者や同僚調停委員、お店を守ってきた妻に感謝しています」と話していました。また長い間調停委員を務めてきた感想を伺いました。
「平成8年から28年間、調停委員を務め、人生の岐路に立って決断を迫られる当事者、激怒する人、子どもを思うあまり涙する人、いろいろな方がおられました。当事者の目線でその方々の未来を双方にとって少しでも希望の持てる解決をする、それが調停委員の務めだと思っています。例えば離婚の場合妻には将来経済的に自立できるかどうか、夫には子どもとのつながりが保てるかどうかという不安があります。少しでも納得でき、安心いただける提案をするように努力してきました。調停の終わりに笑顔で「ありがとうございました」と言われたときが、この仕事をやってきてよかったと感じるときです。まだまだ調停に対する認知度が低い状況にあり、調停制度は離婚問題、相続問題、金銭問題などで悩んでいる方に、わずかな費用で、必ずしも弁護士を頼む必要はなく、裁判官・調停委員2名が困難な問題の解決を当事者の立場に立って努力してくれる素晴らしい制度です。さまざまなトラブルで悩んでいる多くの方にご利用いただきたいと思っています」と山口さんは語りました。
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