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あしょろ自然誌 Vol.45

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北海道足寄町

◆エゾエンゴサク
春の雪解けとともにさまざまな草花が地上に姿を現します。うすい青や紫色の花を咲かせるエゾエンゴサクもその一つです。
エゾエンゴサクはケシ科の多年草で低地や山地の湿った落葉樹の林や草地に見られます。背丈は10~25センチ程、葉は1~2回の3出複葉で小葉は線形から卵形までさまざまです。細長い独特な形をした花をブドウの房のように総状につけます。花の時期は4~5月で、この短い期間に光合成を行いマルハナバチなど昆虫の訪花を受け結実させます。夏になり木々が葉をひろげる頃には地上部を枯らし、地下の塊茎で養分を蓄え次の春を待ちます。この時期が早ければ気温が低く昆虫の訪花がなされず、遅ければ木々の葉に覆われ光合成が十分にできなくなるでしょう。
エゾエンゴサクのように早春にいち早く花を咲かせ夏には消える植物を春植物といいますが、その儚い様からスプリングエフェメラル(春の妖精)とも呼ばれています。

詳細:九州大学北海道演習林(緒方健人・田代直明)
【電話】25-2608

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