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あしょろ自然誌 Vol.50

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北海道足寄町

◆オツネントンボ
トンボは越冬するとき、多くの種が卵や幼虫(ヤゴ)の状態で越冬します。しかし、オツネントンボはなんと、成虫で越冬します。そのため「越年」から「オツネン」トンボとなったとも言われています。
成虫で越冬するトンボは日本に3種分布し、北海道にはこのアオイトトンボ科のオツネントンボ1種のみが分布しています。平地から山地の水生植物が繁茂する池や沼が生息地で、成虫で越冬し、春の早い時期に水辺で産卵したあと、息絶えて世代交代します。成虫は、気温が氷点下でも長期間耐えることができ、樹皮の裏側や建物の隙間で越冬します。
写真は北海道演習林事務所の窓辺。窓の隙間に10匹ほどギュッと集まってじっとしており、少し驚きました。春の活動開始がトンボの中で最も早いと言われることもあり、春先の水辺で真っ先に飛び回っているのを観察することができます。皆さんの家の窓辺でも、オツネントンボが真冬の寒さを耐え忍んでいるかもしれませんね。

※詳細は本紙P.17をご覧ください。

詳細:九州大学北海道演習林(藤山美薫・市橋隆自)
【電話】25-2608

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