◆温泉資源を有効活用「足寄のイチゴ」
皆さんは、町内で栽培されたイチゴを食べたことがありますか?
JAあしょろが出資する足寄ぬくもり農園では、10年ほど前から北海道の冷涼な気候を生かし「スウィーティー・アマン」という商品名のイチゴを通年で生産しています。中まで赤くとても甘いことから菓子店などでも高く評価され、百貨店などでも販売されています。
実はこのイチゴの栽培には、今まで使われていなかったエネルギーを利用しています。そのエネルギーとは、温泉に含まれて湧いてくる天然ガスで、主成分は「メタン」という物質です。新町にあるケアハウス銀河の里あしょろの奥から湧き出ている温泉をパイプラインで農園まで運び、そこでガスを分離して発電機を回し、作った電気をイチゴ栽培ハウスの設備に使っています。もちろん温泉の熱も暖房に使っています。
以前は、温泉に含まれるメタンは爆発事故を防ぐため大気中に放出していましたが、貴重なエネルギー源として利用することで電気代も削減することができました。加えて、メタンは二酸化炭素の28倍の温室効果があることから、燃やしてエネルギーとして利用することによって地球温暖化防止にも役立っているのです。
温泉と一緒に湧いてくる天然ガスの利用は、それまで使われずに捨てられていたエネルギーを活用する事例としても注目されており、町を元気にする1つの鍵を握っているかもしれません。
▽JAあしょろ
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詳細:役場経済課商工観光・エネルギー担当
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