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あしょろ自然誌 Vol.53

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北海道足寄町

◆イヌタデ
秋の初め頃、畑一面が紅色に染まった風景を見かけることがあります。
この紅色はイヌタデ(犬蓼)の花だと思われます。イヌタデはタデ科の一年草で日本全土に分布し、道端や空地でも普通に見られ、雑草の一つとして認知されていることが多いでしょう。高さは20~50cm程になり、紅色の小さい花を穂に密につけます。種はこの花びらの中に包まれた状態で熟し、まるで米粒が集まったような姿をしています。これが「ままごと」の赤飯として使われたことから「アカノマンマ(アカマンマ)」の別名が付けられ秋の季語にもなっています。また名前の「イヌ」には有用な植物に似ているが役に立たない等の意味があります。ちなみに有用な蓼はヤナギタデを指し、葉に辛みがあり刺身のツマ等に利用されています。ことわざの「蓼食う虫も好き好き」の蓼はこのヤナギタデです。
不遇な印象のある本種ですが、初秋に景色を紅色に彩る様子は季節の移ろいを感じさせてくれます。

詳細:九州大学北海道演習林(緒方健人・榎木勉)
【電話】25-2608

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