■衣服のお下がりを着こなすのは流行の最先端⁉
最近は、流行の衣服が安く買えるようになりました。しかし、その裏側で衣服が環境に与える悪影響が世界的な問題になっています。
総務省の家計調査によると、1人当たりの衣服購入枚数は平均で年間18枚。手放す服は15枚。1年間に一度も着用されない服は35枚もあるそうです。衣服市場の購買量は横ばい傾向が続いている一方で、市場への供給量は増え続けている結果、一度も着られずに廃棄される量も増えています。
衣服を作るには、原料の調達に始まり、紡績や染色、裁断、縫製といった工程が一般的ですが、いろいろな素材を混合させ、世界規模での分業化が進んでいることから、非常に複雑なサプライチェーン(供給連鎖)となっています。日本で販売されている衣服の98%が輸入品で、輸送も含め、衣服の製造段階までに排出される環境負荷は、服1着当たり、CO2を25・5kg排出し、水を2・3t消費しています。衣服はさまざまな繊維や金属などを組み合わせた複合素材でできているため、リサイクルが難しく、手放した衣服がリユースやリサイクルとして再流通する割合は約3割程度。その他は一部資源化されますが、7割近くは焼却処分され、環境に負荷を掛けています。
衣服が安く買える大きな要因が、ファッション産業の大量生産・大量消費・大量廃棄の「一方通行型」構造にあることから、適量生産・適量購入・循環利用の「循環型」に変えていく必要があります。
お気に入りの1着を長く着こなすのが最もオシャレかもしれません。皆さんもタンスの整理をする際に、サステナブルファッションについて考えてみてはいかがでしょうか。
◎サステナブルファッション(環境省)
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