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特集 国営施設応急対策事業新雨竜二期地区

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北海道雨竜町

■国営施設応急対策事業
尾白利加ダム(暑寒ダム)や尾白利加頭首工、幹線用水・排水路、排水機場に至るまでの国営事業により整備されたこれらの施設では、老朽化等により機能低下がみられ、改修や補修が必要な状況となっていました。
これらの施設の長寿命化を図るため国営施設応急対策事業新雨竜二期地区の採択を平成29年度に受け計画的に整備を進めることになりました。
ここでは尾白利加ダムについて、紹介します。

■ダムの建設と利水
尾白利加ダムは、早天時の水争いと冷害や干害等による凶作被害を防ぐために、昭和24年に議会の協賛を得て理事者・議員・土地改良区理事を中心に期成会が結成され農業用ダム建設運動が積極的に進められました。
この運動が功を奏し、昭和28年に国営かんがい排水事業が採択され13年の歳月を要し、昭和41年に完成し、同年6月から通水され今日まで50年以上にわたり雨竜町の農地にその恩恵がもたらされて来ました。

■ダムの現状
昭和41年に竣工した尾白利加ダムは、雨竜町と新十津川町に配水を続け、今日に至っていますが、一般的にこうしたコンクリート構造物の耐用年数は、50年から60年と言われており、経年による劣化は著しく、余水吐(よすいばき)等のコンクリート剥離やひび割れがみられ施設の性能低下が心配され、更なる性能低下が生じた場合、農業用水の安定供給に支障を来すとともに、施設の維持管理に多大な費用と労力を要することが危惧されていました。
このため、国営施設応急対策事業新雨竜二期地区において、機能低下がみられる余水吐等の補修を行うこととなりました。
※余水吐(よすいばき)とは、必要以上に水の流入があった際、河川に水を戻す施設です。

■ダム余水吐工事(上流部)
まず令和3年度は、尾白利加ダム余水吐補修ほか一連工事を行いました。
本紙前ページにある写真のように東側壁のコンクリートの剥離と亀裂が著しく、流れ落ちる水の浸食と西日を受ける事による劣化が原因と考えています。
工事内容は、劣化したコンクリートの表層を全体的に剥がし、新たにモルタルを吹付塗布し、本紙左の写真のように補修工事を終えています。

■ダム余水吐工事(下流部)
令和4年度は、尾白利加ダム余水吐放水路部補修工事(下流部)と安全柵フェンス等補修工事を行いました。
工事内容は、昨年と同様ですが、対象部分が傾斜地のため、その大部分が安全に工事を行うための仮設足場の設置作業に時間を要しました。
本紙右の写真のように安全柵フェンスが新しく設置され、安全に維持管理ができるようになりました。
流水も緩やかであれば涼やかな景観を見せてくれます。

■ダム隧道(ずいどう)(トンネル)工事
令和5年度は、尾白利加ダム取水兼排水隧道の補修工事を行います。
隧道工事は、安全対策のため、隧道内に水を通さずダムに貯水し工事を行うことから初めてダムに水を貯めたまま越冬しますが、冬期間の水の流入量が少なく安全対策には万全を期して施工いたしますのでご安心ください。
また、融雪時期には工事が完了する予定です。

不明な点がございましたら産業建設課農村整備担当へお問い合わせください。
【電話】77・2220

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