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自治体の皆さまへ

大規模災害に備えて 自主防災組織をつくり地域の防災力向上を(1)

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北海道音更町

自主防災組織とは、地域住民が協力・連携し、災害から「自分たちのまちは自分たちで守る」ために活動することを目的に結成する組織のことです。自主防災組織は、日頃から災害に備えたさまざまな取り組みを実践するとともに、災害時には、被害を最小限にくい止めるための活動を行います。

■自主防災組織の必要性
地震など大規模災害が発生すると町は、警察や消防などと協力しながら全力をあげて救出や救護活動を行いますが、道路や建物、電気、水道などが広い範囲で大きな被害を受けると、町をはじめ防災関係機関の活動能力も大幅に低下してしまいます。
このため、住民自らが「自分の身は自分で守る」行動と「自分たちのまちは自分たちで守る」意識の助け合いのもとに、初期消火、救出救護、避難誘導などの自主的な防災活動を行っていただかなければなりません。
また、地域の中にいるお年寄りや身体に障がいのある人、介助の必要な人に救助の手を差し伸べることができるのは、身近にいる地域の皆さんです。地域住民による地域住民の支えになる避難支援体制を整えましょう。
被害の拡大を防ぐためには、危険や困難を伴う場合があるなど、個人や家族の力だけでは限界があり、隣近所の人たちと助け合い、力を合わせることで、より大きな力を発揮することができます。毎日顔を合わせている隣近所の人たちが集まって、互いに協力し合いながら、防災活動に組織的に取り組むことが必要です。災害発生時はもちろん、日頃から「自分たちのまちは自分たちで守る」という意識で防災体制を整えておくことが重要です。

○大きな災害が起こったとき、被害を最小限に抑えるために必要なこと
(1)「自助」…自分の身は自分で守る
(2)「共助」…地域や身近にいる人同士が助け合う
(3)「公助」…行政が災害に強い地域の基盤強化を進める
この3つが互いに連携することが重要であるといわれています。

■自主防災組織の役割
○普段の活動
・防災知識の普及啓発活動
防災知識に関するチラシやパンフレットの作成や配布、町や消防機関などの講習会や研修会への参加など
・各家庭の安全確保
消火器などの設置や点検、家具の固定、建物や塀の耐震診断など
・地域内の防災環境の確認
町のハザードマップから危険箇所・避難所・避難路の把握、地域の防災マップの作成などのほか、避難行動要支援者に配慮した避難誘導・支援などに対応するため、「個別避難計画」を作成し、誰一人取り残さないための対策など
・防災訓練の実施
情報連絡訓練、消火訓練、避難訓練、救出救護訓練、給食給水訓練など
・防災資器材点検整備
地域防災倉庫の管理、防災資器材や備蓄品の管理など

○災害時の活動
・情報収集伝達活動
地域内の被害の状況などの把握や防災機関への伝達、町や消防署などから電気・水道などの生活情報や救護情報などの住民への周知
・初期消火活動
消火器、バケツリレーなどによる初期消火活動
・避難誘導活動
地域住民などの安否確認、避難誘導、避難行動要支援者への援助など
・救出・救護活動
簡単な工具などを用いた救出、負傷者の救護や通報など
・給食・給水活動
備蓄食糧などによる給食、救援物資(食事、飲料、水など)の避難所への運搬と分配
・避難所運営活動
避難所における自主的な運営体制の構築に関すること

◆自主防災組織のつくりかた
○組織の規模
日常的なつながりや災害が起きたときの避難行動などを考え、町内会を一つの単位とすることが適当です。
また、世帯数の少ない町内会の場合は、いくつかの町内会と一緒になり連合として組織することもできます。

○組織の構成
既存の町内会を利用した自主防災組織には3つタイプがあります。
・重複型…町内会役員がそのまま自主防災組織の役員を兼務。
・下部組織型…町内会長が自主防災組織の会長を兼ね、その下に独自の自主防災活動の役員を置く。
・別組織型…町内会の区域内で、町内会とは別に自主防災組織をつくる。
※それぞれに長所や短所があります。地域に合った組織づくりをしてください。

○組織をつくるためには
自主防災組織は、実際に機能する組織でなければなりません。そのため、事前に次のことを決めておくことが必要です。
・組織編成と役割分担…役員構成、班編成、役割分担、連絡網など。
・防災計画…任務・分担、普及活動事業の実施計画、防災資材の調達計画・保管管理、出火防止対策、初期消火対策、救出救護活動、避難計画、食料飲料水対策など。
・組織の規約…規約は組織の目的、事業内容などを明らかにするとともに、役員の選任・任務、会議の開催、防災計画の策定などについて定めるものです。

○自主防災組織の結成方法
(1)まず話し合いを
町内会で自主防災組織の必要性などについて協議します。
(2)町への相談
町では組織結成の方法や規約の作り方などの支援を行います。また、自主防災組織の必要性や活動内容について職員が出向いて地域の皆さんへ説明を行う「出前防災講座」を実施しています。
(3)結成について地域の同意を得る
町内会の総会などで自主防災組織を結成することについての同意を得ます。
(4)自主防災組織の結成
地域で自主防災組織を結成したことを町内会の集まりや回覧板などで住民へ周知します。

○町への報告
自主防災組織が設立されましたら、町に報告をしてください。必要な書類は次のとおりです。
報告に必要な書類:
(1)音更町自主防災組織に関する報告書(別記第1号様式)1部
(2)自主防災計画書(任意様式)1部
(3)自主防災組織規約(任意様式)1部
※(1)の様式および(2)・(3)任意様式(参考様式)は役場にあります。
※手続きが終了した時点で、自主防災組織として町へ登録されます。

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