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《特集》町長との新春座談会(3)

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北海道鷹栖町

【町長】
各方面で活躍されている皆さんの共通点『鷹栖町に来た』ことについて話を伺いました。それぞれの考え方や見え方があって、私も考えさせられました。
先ほども話題に上がりましたが、鷹栖町は『子育て』にも力を入れています。
教育現場で多くの子どもと関わってきた髙畠さんから見て鷹栖町の子どもたちはどうですか?

【髙畠】
第一印象は、すごく素直で礼儀正しいと思いました。

【久保田】
それ、私も思います。鷹栖町の子どもは、挨拶が素晴らしいですよね。

【髙畠】
そして優しさもありますよね。息子が人見知りなので、新しい環境が心配でしたが、バドミントン少年団の6年生が毎朝迎えに来てくれたり、小学校に入学した次の日から近くに住む子たちが集まって学校に行くようになりました。初対面でもすぐに受け入れてくれて、その温かさに感動したのを覚えています。

【久保田】
私、驚いたことがあって、登下校中に交差点にいたら、車を見た子どもたちが自ら止まって『どうぞ行ってください』って譲ってくれたんですよ。それが、衝撃的でしたね。

【松下】
これは、鷹栖町の文化なのかもしれませんね。私も子どもの頃、道で会う人に挨拶していた記憶がありますけど、そのときは意識していませんでした。

【町長】
鷹栖町に住む大人がそうなのかもしれませんね。
学校でも、もちろん教えられますが、大人の姿を見て子どもは成長しますから。

【髙畠】
それと、上級生をしっかり見て成長しているんでしょうね。自分が優しくされたら自分も優しくなろうと思っている気がします。

【町長】
それこそ、髙畠さんが話してくれた学童保育では、1年生から6年生がいますから、上級生は年下の子をしっかり見ないといけないという責任感が生まれているのだと思います。

【久保田】
放課後の子どもたちの過ごし方がそうさせているのかもしれませんね。

【松下】
そう考えると、先輩たちのそういう姿を見て生活していました。私も児童クラブに通っていて、そこで私という人間が形成されたといっても過言ではないです。児童クラブは『地域で子どもたちを育てよう』という思いが根本にあり建てられた場所で、多くの大人が出入りしていました。
そこで関わった大人を見て学んだことも多かったので、地域で一緒になって子育てをしていたと、今になって思いますね。

【南】
私も子どもたちにとって、いろいろな大人に会うことが大切だと思っていて、大人とのコミュニケーションがないと、どんな世界があるのかを知る機会が少ないと思います。今の自分もそういう機会が多かったからこそ多くのことに挑戦できているので、将来の可能性を広げるためにも貴重な空間だと思います。

【町長】
この場で学童保育の大切さをあらためて認識するとは思っていませんでした。学童保育は鷹栖町にとって大きな財産だと思います。子どもの成長にもつながり、親が安心して働けて、家庭の環境にも影響してくると思うので、これからも大事にしていきたい場所です。
最後に、皆さんの仕事や活動を通して、これから鷹栖町とどう関わっていきたいかを聞かせてください。

【松下】
製造業というのは、未経験の業界なので、何も分かっていない状況ではありますが、近隣でも車いすを作っている方は減っています。
けれども、必要としている人は絶対にいますし『誰かのために』というのがこの仕事の本質です。車いすに乗ってくれた時、表情が明るくなる時があるんですけど、それを見ると、もっと力になりたいと思います。困っている人がいて、自分がその人の力になるなら全力で頑張りたいです。
それと、仕事だけではなく、歌だったり、今まで培ってきたもので地域の力になりたいです。子ども時代の自分がそうしてもらったように、面白い大人として子どもたちと関わり、少しでも将来のためになれば嬉しいです。

【髙畠】
私は、強い選手を育てるより、バドミントンを通して人と繋がり、未来の可能性を広げてほしいと思っています。私のモットーは『褒めて伸ばそう無限の未来』で、子どもたちが自分の将来を考えられる場所を作りたいです。
もっと言うと、自分の教えている子たちが将来、鷹栖町に戻ってきて私と同じように次の世代へとバドミントンを教えられる環境ができて、それが仕事になる基盤を形成したいです。
それと、子どもたちがバドミントンをしたいという理由で、鷹栖町に住む人や関わる人が増えると嬉しいです。そうなれるよう頑張ります。

【久保田】
私は就農するのが遅かったので、15年頑張れたらと思っています。役場の担当の方から『終期設定を決めて農業を始める研修生は今までいない』と言われましたが、明確なビジョンを示したいと思いました。始まり方も大事だけれど、終わり方も大事だと思っていて、若い人が何十年先のことを考えるのは難しいです。
でも、私の年齢であれば、終わりまで設定してもいいのかなと。
先に話しましたが、これから農業を始める人の選択肢の一つになってほしいです。私のように第2の仕事として農業をやりたい人がいれば、こういうやり方もあるのかと、参考にしてくれると嬉しいです。
少しでも私の取り組みが『鷹栖町』と『人』のためになれるよう、自分のペースで頑張ります。

【南】
鷹栖蒸溜所を建てたときに、かなり難しい言い方にはなってしまいますが、『鷹栖町のためにこの蒸溜所はやりません』と谷町長に話をさせていただきました。というのも、しっかり美味しいものを作って消費されるようになれば、おのずと鷹栖町に還元できると思っています。
広告会社に勤めていた時の経験ですが『町のためにやる』を先行すると成功が難しいことが多く、バーテンダーさんに使ってもらえるジンを作るだったり、家で美味しく飲めるジンを作るというのを最優先にして、消費者に興味を持ってもらう。そこで酒造場所を調べてもらえれば鷹栖蒸溜所を知り、鷹栖町を知ってもらえます。この順番を大事にしたいと思っています。これからも、酒造を追求し、販路を拡大して、鷹栖町を多くの人に知ってもらえるよう頑張ります。

【町長】
本日は本当にありがとうございました。
皆さんのお話で、新たな魅力も知りました。これからも「人+人×交流」を大切にし、あったかすな熱いまちづくりを楽しんで歩んでいきましょう。

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