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令和5年度 教育行政 執行方針~令和5年第1回鹿追町議会定例会~

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北海道鹿追町

◆自らの良さや可能性を認め、多様な人々と連携協働し、それを生かしていく
教育長 渡辺 雅人

人口減少・少子高齢化の進行や産業構造の変化、ICTやグローバル化の進展などにより、人々の価値観や生活様式が大きく変わり、従来の知識や経験では解を見出すことが難しい時代となっています。
このような変化の激しい時代にあって、町民が、さまざまな困難を乗り越え、豊かな人生を切り拓いていくためには、自らの良さや可能性を認め、多様な人々と連携協働しながら、それを生かしていくことが大切です。
このため、社会教育と学校教育を両輪として必要な資質・能力を育む教育行政を推進してまいります。

◆生涯学習を進める環境づくり
第一は、生涯にわたって学び続けるための環境づくりについてです。
人生100年時代においては、1つの仕事にとどまらず、生涯に2つ、3つの仕事に就くことや、働きながら、また引退後にボランティアなどにより地域や社会の課題解決のために活動することが、より一般的になると考えられます。
こうしたライフサイクルの中では、学校教育において本町が取り組んでいる幼小中高一貫教育などにより、これからの社会で活躍するために必要な資質・能力を身に付けるとともに、学校卒業後においても生涯にわたって自ら学習し、自己の能力を高め、働くことや、地域や社会の課題解決のための活動につなげていくことが必要となります。
このため、現在策定中の教育大綱並びに第5次生涯学習中期計画に基づき、学校や公民館、図書館、美術館などの社会教育施設をはじめとする「学びの場」を拠点として、地域の学びを支える人材を育成していくとともに、地域学校協働活動の推進や関係機関・団体などと連携・協働を進め、それぞれの「学びの場」が実施する地域の課題解決などの取り組みを支援することを通じて、学習機会の充実を図ってまいります。

◆鹿追高校の持続的な発展に向けた支援
中学校卒業者数の減少など高校を取り巻く環境は大きく変化し、また、地域創生における高校への期待はこれまで以上に大きくなっています。
本町においては、社会に人材を送り出す最終段階の教育の場である北海道鹿追高等学校は、人材育成の面においてもまちづくりの面においても、その役割は重要です。
鹿追高校の持続的な発展は本町の重要な課題のひとつであることから、鹿追高校に通う生徒の家庭の、教育費負担の軽減を図り、高校の特色化・魅力化を一層推進してまいります。

◆スポーツ・芸術文化に親しむ環境づくり
スポーツや芸術文化を通じた活動や交流は、地域コミュニティの形成や活性化に大きな役割を果たしており、地域の誰もが各々の年代や関心、適性などに応じて、日常的にスポーツや芸術文化に親しむことのできる機会や環境を整えていくことが必要です。
このため、スポーツ・芸術文化を支える人材を育成していくとともに、公共スポーツ施設や文化施設の充実・改善、学校部活動の再編など、町民のニーズに対応した多様なスポーツ・芸術文化を通じた活動の場づくりに取り組んでまいります。
また、本町には、とかち鹿追ジオパークがあり、その成り立ちや仕組みを知り、ジオを学び楽しむ場所があることから、町民が親しむことができる機会を充実させるとともに、次代にしっかりと継承していく環境を整えてまいります。

◆「新たな教育モデル」の実現
第二は、今後の社会環境の変化に対応できる高度な資質・能力を有する人材の育成についてです。
人口減少やグローバル化、デジタル技術の進展など、社会経済環境が大きく変化する中、これからの社会で活躍するために必要な資質・能力を備えた人材を継続的に輩出することが求められています。
義務教育においては、さまざまな分野、地域で国際社会の一員として活躍できる人材の育成を目指し、鹿追中学校および瓜幕中学校での「国際バカロレア」の認定に向け、探究教育の充実を図るとともに、教育DXの時代に対応した、児童生徒の情報モラルを含めた情報活用能力の育成に取り組んでまいります。
また、中学校との一貫校である鹿追高校の探究教育についても支援をし、幼児教育から高校までの、主体的・対話的で深い学びを実現する新たな本町の教育モデルの具現化に取り組んでまいります。

◆結びにあたり
生涯にわたる個人の成長を目的とする「学び」は、学校教育で完結するものではなく、社会教育、家庭教育を含む生涯学習社会の実現が不可欠であります。
本町が持つ自然や歴史、文化、産業など、特色ある多様な資源を生かして、地域社会全体の幸せの向上を目指し、持続可能な地域づくりを担う人材を育成する教育に全力で取り組んでまいります。
町理事者、町議会、町民各位のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、令和5年度の教育行政執行方針とさせていただきます。

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