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掘り下げ隊が行く(1)

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北海道鹿追町

◆開館30周年!神田日勝記念美術館 小林潤館長にインタビュー
◇美術館は平成5年6月に開館して今年度で30周年を迎えました。ズバリ、どんな1年でしたか?
開館30年を過ぎて、未だに年間1万人を超える入館者を迎えられていることに日勝作品の凄さを改めて感じた年でした。開館当時は、公立施設に個人名を冠した美術館というのは珍しかったのですが、節目の今年は特に町民の皆さんが町立の美術館があることに誇りを持ってくださっていることで美術館の運営がかなっていると実感しており、感謝しています。

◇今年は30周年を記念した企画展も数多く行われましたよね。
はい。今年は日勝が生きた時代を振り返る「よみがえる全十勝美術展」を6月から開催しました。同展は、日勝が生きた当時に行われた十勝の作家のグループ展に出品された作品を中心に展示しました。さらに11月からは現在活躍されている十勝の美術作家展を開催しました。この2つの展覧会で、半世紀を経た十勝の美術界の変化も見ていただくことができたものと思います。

◇小林館長は平成28年から館長を務められていますが、その中での思い出深いお仕事はありますか?
たくさんありますよ!中でも今年は新発見の作品を実見・収蔵することができました。過去に、日勝の父親が静岡に住む兄弟へ作品を2点プレゼントしたことがあり、そのご家族が当館に連絡をくださいました。

◇日勝からいうと叔父さんに当たる方のお子さんからご連絡があったということですか?
その通りです。早速、日勝の奥様である神田ミサ子さんと静岡県沼津市に作品を見に伺ったのですが、その場で寄贈の申し出を受けました。とても緊張とワクワクの瞬間でした。なんとご家族は、令和2年に没後50年を記念して行われた東京ステーションギャラリーでの展覧会で当館のことをお知りになり、ご連絡をくださったそうです。

◇︱東京ステーションギャラリーというと、東京駅丸の内駅舎内にある美術館ですよね。日勝の作品が道外の、しかも首都圏の皆さんの目に触れる機会というのは珍しかった気がします。
本当は約2カ月にわたり開催する予定でしたが、新型コロナウイルスの影響により実際にご覧いただけたのは1カ月弱という日数でした。しかし、入場制限もあった中で約1万人の方にご覧いただくことができたのは本当に喜びを感じました。都内を走るJRの電光掲示板で、日勝の展覧会の広告が流れているのは嬉しかったですね。開催を待ち望み訪れたファンの皆さんからは、新たな研究の成果を盛り込んだ展示に応援の言葉と熱い感想をいただきました。
他にはなんといってもNHK連続テレビ小説「なつぞら」の放送で、日勝をモデルとした「山田天陽」が話題となったことでしょうか。おかげさまで令和元年の来館者が4万人を超え、同年には天陽役を演じた俳優の吉沢亮さん、脚本家の大森寿美男さん、NHKチーフプロデューサーの磯智明さんによるプレミアムトークショーを開催したのは皆さんの記憶に新しいかと思います。

◇トークショーの観覧者募集には、600人の当選枠に対し、応募総数が3484人だったとか!本当に大きな話題となりましたよね。
司会という大役を務めたのですが、会場のお客さんとの掛け合いが楽しかったです。それからプロデューサーの磯さんの「神田日勝の存在がなければ『なつぞら』は無かったんじゃないかと思います」という言葉が忘れられません。その後、ご縁がつながり、令和2年には吉沢亮さんに当館の音声ガイドを務めていただくことになりました。

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