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然別湖の結氷と気候変動

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北海道鹿追町

然別湖は、冬季に全面結氷します。然別湖ネイチャーセンターによる過去約20年間の記録では、毎年、12月中旬から1月上旬までの間に全面結氷に至っています。今シーズンは、12月24日までに、ほぼ全面的に結氷しました。
気候変動による温暖化の影響が懸念されますが、この20年間は結氷時期が遅れている傾向はみえません。他方で、期間を長くさかのぼると温暖化の影響は現れているのかもしれません。氷が融ける時期に着目すると、近年は5月初旬には湖面が現れますが、数十年前はより遅くまで結氷が続いたようです。例えば坂本直行著『雪原の足あと』(初版1965年)では、然別湖近隣の旅館従業員との会話で例年5月下旬まで結氷が続く旨の話が出てきます。
さて、全面結氷した後も、氷は成長を続け、2月にはその厚さが最大になります。然別湖中央部の複数地点で氷厚を測定したところ、令和4年は約40~60センチ、令和5年は約30~50センチとなりました。昨年の氷が薄かったのは、結氷直後に雪が多く積もったためと推測されます。雪により空気の冷たさがあまり伝わらなかったのです。
今、地球は気候変動の最中にあります。然別湖の結氷にも大きな影響が現れるかもしれません。起こっていることを知るには、長期的に記録すること、よく観察することが大切です。今シーズンの氷はどこまで厚くなるのでしょうか。

問い合わせ:とかち鹿追ジオパーク推進協議会事務局(ジオパーク推進課)
【電話】67・2089

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