◆映画ささえ隊×おしゃべり
応援じゃない、支えたいんだよ 映画をささえた人たち
今回の映画を語る上で欠かせないのが、『映画「おしゃべりな写真館」ささえ隊』の存在。前述のクロストークの中でも「ささえ隊がいなければ映画は完成しなかった」と制作スタッフの皆さんが言うほど、その存在は大きいものでした。映画を支えた人たちは一体どんな思いでこの映画に携わっていたのでしょうかー。
『映画「おしゃべりな写真館」ささえ隊』は令和4年4月に発足。相澤政則隊長(有限会社 健勝重建代表取締役)のもと関係団体や地域住民が集いました。
「ただの応援団ではつまらない!私たちが鹿追発の映画を支えよう!」との思いから「ささえ隊」と命名。鹿追の人々の優しい気持ちが伝わるようにと、「ささえる」という字をひらがなにしました。
支援の内容は多岐にわたります。映画のセットの建設、撮影にかかる物資の調達やロケでの炊き出し、スタッフの寝泊まりの場所の提供など、あらゆる場面において、ささえ隊の団結力が輝きました。
そんな中、物語の重要な拠点となる撮影地を決めるにあたり、撮影スタジオを(有)健勝重建の倉庫に建てることになりました。「撮影スタジオを作成するのは初めてのことでしたが、うちの職人の人たちが中心となって進めてくれて、とても良いものになったなと感じています」と笑顔で話す相澤隊長。
一方、ロケでの炊きだしは、ささえ隊を中心に、町内の各団体が協力し合い、日ごとに分担して食事を提供。地元食材をふんだんに使い、趣向を凝らした食事の数々は出演者やスタッフの皆さんを心身共に支えました。「食べることは全ての原点。寒い中撮影をしている皆さんを心のこもった温かい食べ物で支えたいという思いに、たくさんの方が賛同し、協力してくださいました」と話すのは副隊長の鈴木朝子さん(鳥せい鹿追店)です。
こうして、映画をささえる支援の輪はどんどん広がり、多くの町民が映画に携わっていきました。そして、ささえ隊の活動は、映画が公開になってからも続いていきます。
◇ささえ隊の団結力と行動力はなかなかできることじゃない
・映画「おしゃべりな写真館」ささえ隊 隊長 相澤 政則さん
皆さまにささえ隊の隊長として選んでいただき、たくさんご協力をいただいたおかげで、ここまでやってこれました。隊員が一致団結して、意見を出して動いてくれて、皆さまに反対に支えられました。こうしてみんながひとつになって映画のために頑張ったという事実は、後々まで町の歴史に残ることだなと感じています。
困ったことがあったらすぐ動く。隊員の団結力や情報の共有。これはなかなかできることではありません。日頃から地域や人と人同士のつながりがなければ、ここまで町民一体型の映画にはならなかったと思います。せっかくこういった形で鹿追がメインとなる映画を作っていただいたので、どんどん広まって全国の人に見てもらえたら嬉しいですね。私も、映画を観てとても感動しました。
この小さな町で、ひとつの映画ができたことは、本当に町民の皆さまのおかげによるものです。映画が公開してからも支援の輪は続きますので、これからも町民の皆さまにはご協力いただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
◇映画が結んでくれた支援の輪 大切に次の世代に紡ぎたい
・映画「おしゃべりな写真館」ささえ隊 副隊長 鈴木 朝子さん
普段なかなか交流する機会がありませんでしたが、この映画をきっかけに、地域や団体の垣根を越えて協力し合うことができて本当に嬉しかったです。映画のためにご協力いただいた町民の皆さまには大変お世話になりました。心から感謝の気持ちでいっぱいです。
鹿追の方は、建前ではなく「町のために何かしたい」という気持ちをお持ちの方が多いと感じています。これからの町の未来のためにも、私たちがこういった姿を次の世代に見せることが大事なのかなと思います。せっかくつながった今回のご縁を大切にして、映画に限らず、何か困ったことがあった際には、町民の皆さまのお力になれたら嬉しいです。
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