■こんにちは保健師(ほけんし)です。
今月の担当は、渡辺 愛華です。
◆ノロウイルスによる感染症・食中毒を防ぎましょう
食中毒というと、夏場に多く発生するイメージがあると思いますが、冬場も夏場と同じように注意が必要です。冬場に多く発生するものは、「ウイルス性食中毒」で、その代表的なものがノロウイルスです。
ノロウイルスは、牡蠣などの二枚貝の生食による食中毒が有名です。感染後24~48時間ほどで、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、軽い発熱などの症状が現れます。抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は重症化することもあるため、特に注意が必要です。また、回復後も1週間程度はウイルスが排泄されるため、万全な感染対策が必要です。
○ノロウイルスによる感染症予防のポイント
1 健康管理
普段から感染しないように食べ物や家族の健康状態に注意する。
2 手洗い
トイレの後、調理の前などは十分に手洗いする。
汚れの残りやすいところ(指先、指の間、爪の間、親指の周り、手首など)を丁寧に洗う。
3 調理器具等の消毒
(1)塩素消毒…洗剤などで十分に洗浄し、0.02%の次亜塩素酸ナトリウムで浸しながら拭く。エタノール逆性石鹸はあまり効果がありません。
(2)熱湯消毒…熱湯(85℃以上)で1分間以上加熱する。
○嘔吐物などの処理
・患者の嘔吐物やオムツなどは速やかに処理する。ノロウイルスは、感染すると空中に漂い、口に入って感染することがあります。
・使い捨てのマスクや手袋などを着用し、ペーパータオルなどで静かに拭き取り、次亜塩素酸ナトリウム消毒液で消毒後、水拭きをする。
・拭き取った嘔吐物や手袋などは、ビニール袋に密閉して廃棄する。その際、できればビニール袋の中で0.1%の次亜塩素酸ナトリウム消毒液に浸す。
・後始末が終わったら、丁寧に手を洗う。
○次亜塩素酸ナトリウム消毒液の作り方
~台所用塩素系漂白剤(5%)を原液とした場合の作り方~
1 通常のお掃除用(調理器具やドアノブ、手すり等)
1リットルの水にキャップ1杯(5ml)の漂白剤を加える。
2 汚染がひどい場所(嘔吐物や糞便が付いた床、衣類など)
500mlの水にキャップ2杯(10ml)の漂白剤を加える。
※使用する際は、十分な換気をし、酸性のものと混ぜない。また、金属に使用した際は、さびることがあるため消毒後に水で洗い流すか、拭き取るなどする。
お問い合わせは、役場保健福祉課保健推進係
【電話】7-5291へ。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>