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自治体の皆さまへ

地域おこし協力隊通信

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北海道鹿部町

学習支援(算数・数学)担当
S・M 隊員

昨年度は学び場の初年度であったため、手探りの状態で試行錯誤を重ねてきました。そして、年度の終盤にようやく現在の授業形態が定着しました。
私は、「改善なくして進歩なし」という信念の元、今年度は以下に記す改善点を徹底したいと考えています。なお、同時に昨年度からの継続点も記します。

◆1 改善点
昨年度1年間、学び場を運営し改善が必要であると感じた点を念頭に置きながら実践している事柄は次の通りです。

(1)各問題文の文頭に理解度別の印を付ける。
昨年度、中学生の中から単元テストや期末テストの勉強の際、「勉強する時間がない!」という声を数多く聞いてきました。
そこで、今年度は時間のない中で効率よく勉強することができるように、各問題文の文頭に○,△,×の印を付けるよう指導しています。それらの意味は次の通りです。

○…何も見ないで自分で解けた。
△…答えを見て理解できた。教科書や参考書等を見て理解できた。
×…答えを見ても先生に教えてもらっても理解できなかった。

中学生はテスト勉強の際、△や×のついた問題を中心に復習することにより、短時間で苦手な問題を効率よく復習することができます。同方法は必ず成果を上げると確信しています。なぜなら、私も妻(学習支援員・英語担当)も同方法で中学・高校時代に勉強し、成果を上げてきた経緯がありますので。
ちなみに、○,△,×を用いていたのは妻で、私はA,B,Cを用いていました。学び場では、理解度が視覚的に分かり易い○,△,×を採用しています。
なお、1つの問題について時間をおいて最低3回は解いて復習するよう、昨年度より児童生徒に指導しています。つまり、今年度は各問題文の文頭にこれらの印のいずれかが3個以上付くことになります。「反復」こそが学力定着の最善の方法です。
同方法は小学部にも推奨しています。学び場に通っていない児童生徒の皆さんも是非、同方法を導入してみてください。

(2)使用する教材は、教科書、スキル(小学部)/ワーク(中学部)のみとする。
昨年度、多くの児童生徒が教材として、「教科書、スキル(小学部)/ワーク(中学部)、家庭で購入した参考書や問題集」を学び場に持参しそれらの全てに取り組んでいました。その結果、いずれも最後のページまで問題を解くことができませんでした。正に「二兎を追う者一兎も得ず」という状態でした。
今年度は各教材の最後のページまで解答することができるよう、学び場で使用する教材を「教科書とスキル(小学部)/ワーク(中学部)」の2冊に限定しました。多くの教材に取り組むより、限定した教材に何度も取り組んで復習する方が学力の向上がはるかに期待できるからです。

(3)遅刻や欠席の連絡を保護者に確実にしていただく。
昨年度、遅刻や欠席の連絡は全てのご家庭よりお母様方からいただいていました。お母様方は夕方から夜にかけて、夕食の準備や後片付け、洗濯等で大変お忙しいため、それらの連絡を失念されることがありました。
我々学習支援員は、欠席や遅刻の連絡がない場合、児童生徒の安否が大変心配であったため、今年度は各ご家庭からの連絡を確実に行っていただけるようお願いしてきました。現在は、確実に連絡がいただけるようになり安心しています。

◆2 継続点
昨年度より軌道に乗りつつある次の3点を今年度も継続したいと考えます。

(1)「自主的」な取り組みを更に推進する。
昨年度より、学び場のねらいの1つである「自主的な取り組み」を推進してきました。開講当初は、学習支援員が準備したプリント等に取り組む形式の授業だと考えていた児童生徒もいたようです。
しかし、現在では、勉強する教材を自主的に準備し、取り組む問題を自主的に決定して解答し、自主的に答え合わせをしています。

(2)積極的に「質問」する姿勢を継続する。
昨年度より、児童生徒は自主的に問題を解き、解答集を見ても理解できない問題を我々学習支援員に質問しています。積極的に質問する児童生徒が徐々に増えつつあることは大変素晴らしいことだと考えます。

(3)「反復」する習慣を維持する。
昨年度の後半より、教科書やワークに繰り返し取り組むことを指導してきました。時間をおいて1つの問題を最低3回は解答し学力の向上や定着を図ることができるよう今後も指導を継続します。

今年度の学び場の在籍者数は、次の通りです。

在籍者数が昨年度より10名以上増えたことは、我々学習支援員にとって大変嬉しい出来事であると同時に身の引き締まる思いでもあります。
今後も、「算数・数学の楽しさ」や「分かる喜び」を多くの児童生徒に体験してほしいと願いながら、彼らの学力向上のために尽力したいと考えています。

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