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令和6年度 町政執行方針(1)

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北海道鹿部町

令和6年第1回鹿部町議会定例会の開会にあたり、私の町政執行に対する所信と基本方針を申し上げます。
令和6年元日、耳を擘(つんざ)くアラーム音が響き渡り、あの忘れられない、また、忘れてはいけない光景が蘇り、私の身体を硬直させました。令和6年能登半島地震発生直後の事です。
私たちは、被災地の皆様に心を寄せながら、誰もがうなだれ、うつむいてしまう今こそ、夢と希望に向かい、力強く、明るく元気に前を向くべきなのだろうと思います。
私たちが向かう希望に満ちた明るい未来の足元には、我が町出身の日本ハムファイターズ伊藤大海投手が名誉ある開幕投手に指名され、北海道遺産であり我が町のシンボルともなっている「しかべ間歇泉」が発見から100周年を迎え、全国の皆様から応援をいただいております、ふるさと応援寄附金は初めて10億円を突破、そして、道の駅には年間、国内外から40万人を超える方々が浜の母さんたちの料理や体験型観光などを楽しむためにお越しいただき、また、地元食材を使ったメニューや商品開発が新たにオープンしたカフェ、イタリアンレストランや加工業者さんでも活発に行われ、SNSなどを通じて、広がりを見せ話題となっているほか、漁業者やご高齢の皆様も、次世代に繋がる、牡蠣の養殖や青のりの陸上養殖、山菜の半栽培など6次産業化と新産業への挑戦が続いております。
世の中が大きく、そして物凄いスピードで変化する今、私たちは挑戦意欲を持ち続け、自らが変わる勇気を持ち、先人たちが選んでくれた、独立独歩の道を歩んでいくため、持続可能な地域社会を構築していかなければなりません。
そのためには、皆様と共にまとめ上げた、第6次総合計画に示された3つの重点項目、1つ目の「子育て負担ゼロへの挑戦」こちらにつきましては、子ども未来きらきらプランを着実に実施し、不安なく安心して子育て出来る鹿部町を作り上げなくてはなりません。また、これまで、大人をメインに「食」の政策を行って参りましたが、今後は子どもたちと一緒に進め、子ども達自ら「食」の事業や生産に関わる機会を増やすなど、身体に良い優しい「食」が健康な身体と豊かな心をつくるというスローフードや食育にも力を入れてまいりたいと考えております。
次に2つ目の「人口減対策の推進」では、これまでの移住促進事業の支援制度を拡充するほか、DXの推進をはじめ、持続可能な福祉、保健、医療への支援を充実させ、住み良く、他の街の人々をも惹き付ける魅力あるまちづくりを進めて参ります。
次に3つ目となります「地域循環型経済の構築」では、漁業、水産業はじめ地元企業を守るため、海と漁師を守る、「サステナ・ブループロジェクト」を立ち上げ、また、本格的に6次産業化に向け支援を行っていくとともに、後継者不足対策などに地域おこし協力隊のインターン制度を活用し、担い手不足の解消を図るなど、また、鹿部町産業連携ビションや再生可能エネルギー導入計画などの事業実施を確実にするため、明確なPDCAなどの仕組みのもと、施策に取り組み、必要な改善を行って参ります。
また、この度の地震で、インフラ整備や防災意識の重要性を改めて学びましたので、防災、インフラ整備などの各計画に沿いながら、町民皆様はもとより、議員皆様並びに職員皆様のご高配、ご理解、ご協力のもと、本年度も、「答えは町民皆様の中にある」を信条といたしまして、町民皆様の小さな気づきや想いを大切に、心豊かな笑顔あふれ光り輝くまちづくりに、私たちの「全て」で取り組んで参ります。
それでは、主な施策について申し上げます。

■漁業振興
はじめに、基幹産業である漁業の状況についてでありますが、令和6年1月時点においては全体水揚量約8,900トン、金額では約22億円となっており、昨年同時期と比較すると水揚量で約2,100トンの増、金額では約7億2千万円の増となっております。主要魚種であるスケトウダラ漁についても、昨年度に比べ漁獲量および金額は増加したものの、年々水揚げ量は減少傾向にあり、また、近年の燃料や資材の高騰により、漁家経営は依然厳しい状況が続いております。
このような状況から、漁業振興の取り組みとして、昆布をはじめとした浅海資源の減少対策である、人工礁の造成や磯焼けの原因究明、ウニの駆除と併せナマコ等の種苗放流を実施し、資源の維持・増大に努めて参ります。
また、アルプス処理水放出の影響により、輸出主要魚種であるホタテ・ナマコ等の価格に影響が発生しておりますが、東京電力による補償がなされていることから、引き続き適正な補償が受けられるよう対応を進めて参ります。
6次産業化の取り組みとして、令和4年度から実施しております青のり陸上養殖事業では、令和6年度、販路の開拓やB/Cの算出を行い進めるとともに、「サステナ・ブループロジェクト」を推進し、持続可能な水産行政に引き続き取り組んで参ります。
漁船漁業については、浜値が不安定かつ安値で取り引されていることから、衛生管理の徹底により付加価値向上につなげ、漁業者の所得の安定と向上を図り、その日の漁模様で一喜一憂しない、盤石な漁業体制づくりに邁進して参ります。
また、将来の漁業を見据えた人材のエキスパートの育成や水産に関する情報発信に取り組み、新規漁業者確保のため地域おこし協力隊制度の活用や組合員加入規則の緩和に向けて、漁業協同組合と協議検討するなど、優良人材の確保に努めて参ります。
漁港整備については、本別漁港岸壁の大規模改修を行うほか、鹿部漁港の取排水施設にかかるコストを低減させるための仕組みの構築に努めて参ります。

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