教育執行方針(2)

2／12

◆2　幼児から学齢児まで切れ目のない一貫した教育を展開し、未来を担う子供たちを育みます
(1)子供の学びを育む学校教育
社会に開かれた教育課程を理念に、「確かな学力健やかな体豊かな心」を総合的に捉え、多様な子供たちに、個別最適な学びや協働的な学びを取り入れ、社会における様々な場面で活用できる力を育んでまいります。そのためには、保育園から小中学校の期間を通した地域と連携・協働の取組において、「カリキュラム・マネジメント」の実践に努めてまいります。
本町には、「本物で学ぶ」ことができる教育資源が多くあり、学校が行う系統的で継続的な学習を展開するための情報を提供し、地域の方々の参画により、ふるさとへの理解とその発展に貢献しようとする意欲や態度を育み、自ら育った黒松内の良さを実感できる児童生徒を育成してまいります。
小学校と中学校の円滑な学習が進むよう、乗り入れ授業や学校見学等の小中一貫した教育の推進と合わせ、協働的な学びを深めるため、町内の小学校間や中学校間での学びの場づくり、保育園と小学校との連携を行ってまいります。
各学校においては、子供たちが、ふるさとを福祉の心に満ちあふれ、心豊かな生活を営めるやさしい社会をつくる担い手となることを目的に、福祉教育と道徳教育の推進、そして、学年差に応じた防災教育やキャリア教育を進めてまいります。
児童生徒個々に合わせた基礎学力の定着と学習意欲の向上を図るため、学習支援員及び特別支援教育補助員の配置を継続し、また、オンラインを活用した町営塾を運営いたします。
ICT環境が整備され、デジタル教材の活用や一人一人に応じた個別学習、リアルタイムで考えを共有する共同学習など新しい授業形態が展開されています。1人1台貸与しているパソコンは、家庭学習や夏休み・冬休み期間や遠隔授業等で更なる活用を進め、児童生徒の個々に応じた学力の向上のため、学習支援ソフト(デジタルドリル)を導入いたします。
児童生徒の読む力や考える力、想像力や判断力、表現力や感性を養い、豊かな心の形成につながる読書活動を進めるため、各学校に図書購入費を計上するとともに、ふれあいの森情報館司書を派遣し、読み聞かせなど読書に親しむ環境の充実に努めてまいります。
子供の頃からの発達段階に応じた体力の向上や健康の確保を図り、運動やスポーツの多様な楽しみ方が共有できるよう、多くの児童生徒がスポーツに親しめる機会を図ってまいります。
スポーツ・文化面における部活動は、自信と意欲的な態度を育むなど、心身の成長段階での大きな契機になっています。多くの生徒が部活動に積極的に参加するよう奨励するとともに、部活動指導員を配置し、スポーツ少年団やスポーツ団体との結びつきを深める体制づくりや、部活動の地域移行に向けた検討を進めてまいります。
各学校の食育の取組については、給食指導や教科指導に栄養教諭が関わり食育指導を推進するとともに、地域食材の使用や衛生管理を徹底し、安全・安心で栄養バランスのとれた学校給食を提供いたします。学校給食費は、物価上昇に伴う食材費の高騰を受け、値上げをいたしますが、学校給食費補助制度により保護者負担はありません。
黒松内中学校の屋上は防水機能が老朽化により劣化していることから、2年間をかけて修繕工事を行うほか、学校及び教職員住宅は、安全・安心に使用できるよう補修工事等を実施いたします。
スクールバス3台に置き去り防止対策の安全装置を設置するなど、引き続き、安全な運行に努めます。
黒松内小学校の140周年記念事業に対し、記念誌や看板の作成などの必要な経費を計上しております。

(2)子供の未来を育む家庭教育
子供の「生きる力」を育むための教育は、学校だけで行われるものではなく、学校・家庭・地域が相互に連携しつつ、社会全体で取り組むことが不可欠です。
支援を必要とする幼児・児童生徒には、学校だけではなく、保健・福祉分野との連携を図り、より早期な対応を保護者理解のもとに取り組んでまいります。
不登校などの児童生徒を対象にした適応指導教室では、児童生徒に寄り添い、学校復帰や社会的自立につながるよう、学校と保護者を結び付ける居場所として運営をしてまいります。

◆3　豊かな自然を保全し、心豊かに、ともに支え合う人を育みます
(1)地域資源を活用した生涯学習
生涯学習を通して、町民一人ひとりが自己を磨き、活躍していくための学びの継続が求められています。自然体験活動や社会教育活動、文化芸術活動、ボランティア活動などのあらゆる機会や場所において学び、その成果を地域社会に生かすことできる「学びの育ち」を支援する環境づくりを進めてまいります。
地域の課題解決に関わり、町民が自主的に考え、つながりを持ち、活力ある学びと地域づくりを推進するため、地域おこし協力隊と各地区地域づくり振興会を中心に、地域づくり支援員と連携を図りながら、地域コミュニティの形成に努めてまいります。