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自治体の皆さまへ

くろまつないブナの森診療所 リレーコラム 第1回

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北海道黒松内町

■「健康にまつわるお話」高橋琴絵 医師
町民の暮らしに寄り添った医療の推進を目指す診療所から、健康に役立つ情報や診療所での出来事などについて医師3名のリレー方式で掲載します。
第1回目は高橋琴絵医師です。

◇「秋の養生体を潤し肺を強くしよう」
今日は東洋医学からみた秋の養生についてお話します。
秋は、8月8日の立秋から、立冬の前日11月7日までを指します。東洋医学ではすべての物事に陰と陽があると捉え、秋は夏の「陽」から冬の「陰」へ入れ替わる時期とされます。
気温や湿度がガラッと変わり、特に乾燥による不調が出やすいです。実は昨年の秋には、便秘の患者さんが多くいらっしゃいました。これは、水のないウォータースライダーをイメージするとわかりやすいと思いますが、腸も便もカサカサになるため、普段そうした悩みと無縁でも便秘になりやすいのです。

◇~秋の過ごし方~
(1)早寝早起き
(2)激しい運動は陰陽を消費するのでウォーキングなど軽い運動
(3)枯葉や気温の低下で寂しくなりやすい季節なので、あえて好きなことを楽しみ気持ちを穏やかに過ごす
(4)すぐに厚着をせず、寒さに体を慣らして毛穴を閉じていく
(5)毛穴が閉じていないため、雨に濡れると冷えやすい。濡れたらすぐ拭いたり着替える

◇~秋に食べたい食材~
(1)体を潤すもの
ここでいう乾燥とは、陰液(体に必要な水分)が不足している状態です。陰液を補う食材は、ごま、柿、卵、牛乳、豆乳、白きくらげ、松の実、杏仁、豚肉、鴨肉、ホタテ、牡蠣(かき)、あわびなどです。陰液を作り出す食材は、きゅうり、トマト、ごま、豆腐、びわ、梨、リンゴ、キウイフルーツ、れんこんです。
(2)肺を強くするもの
秋は肺の機能が活発になりますが、乾燥で弱りやすいです。薬膳的には気を補うもので肺に働きやすいものがお勧めです。もち米、うるち米、キャベツ、長芋、じゃがいも、かぼちゃ、いんげん、椎茸、栗、蜂蜜、牛肉、鶏肉、くるみ、いわし、かつお、サバ、サンマなどです。
北海道は秋になってもまだまだ夏の野菜がたくさん採れますね。卵と一緒に炒めたり鰹だしでみそ汁にしたり、蒸し野菜にしてごまだれをかけて食べる、これで十分、秋にお勧めのメニューになります。寒い冬の準備期間を元気に過ごしましょう!

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