■みりんの町の町民鉄道
◇白みりん発祥の地 流山
流山は、江戸川の清らかな水で育む稲作と、大消費地の江戸に直結する水運を生かして、古くからみりん造りで栄えました。昔のみりんは褐色の「赤みりん」でしたが、流山で開発された、色が透き通った「白みりん」は甘くて濃厚なうまみがあり、江戸料理に使われたことで、評判が全国へと広がっていきました。
◇町民に愛され育った「流鉄」
旅客・貨物輸送の主力が水運から鉄道に移り始め、常磐線が開通すると、その利便性から流山の町民の間に「流山にも鉄道を」という機運が高まりました。こうして、町民の出資により流山軽便鉄道株式会社が設立し、1916(大正5)年に、馬橋(まばし)~流山間が開業。白みりんと人々を運びました。
流山市はその後、ベッドタウンとして発展。流山軽便鉄道は「流鉄」に名を変え、白みりんの貨物輸送を行わなくなった今でも地域の足として愛されています。2023年には「流鉄の景観」がちば文化資産に追加選定されました。
問合せ:流山市流山本町・利根運河ツーリズム推進課
【電話】04-7168-1047
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