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千葉県

■113 日本の近代化を支えた房州石
◇鋸山(のこぎりやま)と房州石
地獄のぞきで有名な鋸山は、かつての上総国(かずさのくに)と安房国(あわのくに)の国境であり、山の稜りょうせん線がのこぎりの刃のようにギザギザに見えることから、鋸山と呼ばれるようになったといわれています。鋸山から切り出された「房州石」と呼ばれる石は、加工しやすく耐火性があるため、江戸時代からかまどや七輪などにも使われ、庶民に親しまれていました。

◇明治の近代化とともに
房州石は建築用資材としても優れているため、明治時代に入り日本の近代化のために石材の需要が高まると、富津市の金谷港から東京湾岸の各地に運ばれ、土木工事に盛んに用いられました。横浜港の護岸の他、靖国神社、早稲田大学、皇居などでも使われています。
最盛期には年間56万本もの石材が切り出された房州石ですが、その後、栃木県の大谷(おおや)石の台頭やコンクリートの普及により需要が低下し、1985(昭和60)年に採石を終えました。
鋸山のハイキングコースでは、石切り場の跡地の他、車力と呼ばれる女性たちが石材を麓まで運搬した「車力道」の跡を見ることができます。

問合せ:県立中央博物館
【電話】043-265-3111

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