千葉県では都道府県として初めて金属スクラップヤードなどを規制する条例を制定し、4月1日から施行しています。千葉県は首都圏という日本最大の人口を抱えるエリアで、かつ港湾にアクセスが良く、広い土地を有していることもあり、他都道府県と比べても各種ヤードが多く立地しています。
金属スクラップヤードは有価物である金属スクラップ、使用済みプラスチックなどのリサイクルに関わる事業場で、資源の有効活用の観点から不可欠のものです。しかしながら、事業場の中には高積みなどの不適正な保管による崩落の危険や火災の発生、事業場内での作業に伴う騒音などが発生しています。
そこで、こうしたヤードを取り締まる条例制定を県政ビジョンに掲げ、県議会の各会派からも条例制定の必要性について質問や提案を頂いてきました。また、昨年4月にはヤード・残土対策課を新設しています。
この条例ではヤードの設置を許可制とするとともに、許可取得前にあらかじめ周辺地域の住民への説明会を開催することなどを義務付けています。また、保管物の崩落防止や火災発生防止のための高さ制限などの基準を設けているほか、ヤードに現場責任者の設置を義務付けています。県では新規・既存事業者にかかわらず、立ち入り検査などを通じて厳正な指導を行い、不適正なヤードを一掃していきます。
最後に、土地所有者の皆さまにもお願いがあります。土地を貸したり、売ったりしようとする際は不適正なヤードとして使用される恐れがないか、十分な確認をお願いします。
今後も、県民の皆さまの生活環境を守りながら、適正な資源リサイクルの推進に取り組んでいきます。
千葉県知事 熊谷 俊人(くまがい としひと)
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