いすみ市長 太田洋
市民の皆様には、令和6年の新春をお元気でお迎えのこととお慶び申し上げます。昨年は、異常気象の影響で台風などによる被害があった年でありました。加えて、世界各地域で戦争や紛争が起こり、世界経済が大きく変わり、物価高をはじめ、市民生活に多くの影響を与えました。そのため、昨年は市民生活と地域経済を守るための施策を実施しましたが、今年も引き続き生活や経済を守る市政に力強く取り組んでまいります。
一方、私たちの日常生活を苦しめてきた新型コロナウイルス感染症は、市民及び関係者の感染防止の取り組みとワクチン接種によって、ようやく下火となってきました。市民の皆様には規則正しい生活と休養、体力の維持に努めて欲しいと思います。
さて、いすみ市は、今年で合併19年目を迎えました。振り返りますと、合併時は厳しい財政のもとでの出発となりましたが、議会、市民の皆様のご協力で困難を乗り越え、市独自の施策ができるようになりました。これからは財政状況をみながら、可能な限り、子供から大人まで、幸せ、安心、笑顔あふれるいすみ市の実現に向けて全力で取り組んでまいりますので、引き続きご協力をよろしくお願い申し上げます。
各種施策の実施にあたっては、いすみ市を取り巻く環境を踏まえ、まずは、「あきらめのないまち いすみ市」と「若い人が戻ってきたくなるまち いすみ市」の実現が求められている最重要課題だと肝に銘じて取り組んでまいります。特に、県との密接な関係が大切であると考え、県とのパイプをしっかりと結び、県政の光が全地域に行き渡るよう、引き続き努力してまいります。
その結果、実現した具体例としては、(1)長生、夷隅、鴨川までの高規格道路「茂原・一宮・大原道路」「鴨川・大原道路」の期成同盟会が新たに発足し知事に説明したこと、実現に向けて国土交通大臣に要望を行うこと、(2)苅谷新田野バイパスの内、弥正から佐室までの9.1kmの測量がいよいよ始まったこと、(3)県が所有するトンボの沼の再整備が始まること、(4)津波に備えて、日在から大原漁港までの間に津波防潮堤を築くための市民会議が始まったこと、(5)毎年、大雨時に浸水していた佐室、高谷地区を流れる落合川が整備され、被害がなくなったこと、(6)各地区で県道の改良が進められていることなど、県事業が多く実施されてきています。
一方、市では、市役所岬庁舎と岬公民館を統合し岬公民館を再整備しましたが、更に、老朽化した市役所夷隅庁舎を解体し新たに庁舎を弥正地区に整備すること、また、大原公民館の改修にあわせて新たに2階に市立図書館を整備すること、千葉国体時に整備したホッケー場の老朽化のため、令和8年開催の国民体育大会関東ブロック大会などにあわせてグラウンドの再整備を行うこと、また、10年後、ゴミ処理を市原市と共同処理する予定ですが、当分の間使用するいすみクリーンセンターの老朽化部分を改修すること、更に、市民生活に直結した河川、道路、排水、舗装工事に力を入れるほか、子育て、介護、福祉、教育などにも重点をおいてまいります。
この考えをもとに、令和6年度の市政運営にあたっては、
(1)市民が「あきらめのないまち いすみ市」の実現を目指すこと
(2)「若い人が戻ってきたくなるまち いすみ市」を実現すること
(3)安心して暮らすため、福祉、介護、医療、地域交通を更に充実すること
(4)結婚、妊娠、出産、子育てから働く世代や高齢者が生き生きと希望をもって暮らせるいすみ市をつくること
(5)道路、排水、舗装工事を実施し、生活しやすい、いすみ市を実現すること
(6)地場産業の農業、水産業、商工業を支え、発展させること
(7)教育、文化芸術の振興を図ること
(8)観光振興に向けて夷隅郡市2市2町が共同して取り組むため新たな仕組みをつくること
(9)新たな仕事を生み出す仕組みをつくり支援すること
などを中心に、施策を実施してまいります。
このことで、いすみ市が地域の中心的役割を果たせるよう努めてまいります。
以上、新年の所信を申し上げましたが、引き続き、議会、市民の皆様の声を大切にして、幸せ、安心、笑顔あふれるいすみ市をつくるため、全力で諸課題に取り組んでまいります。
今年が市民の皆様にとって実り多い年でありますことをご祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。
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