■有機野菜づくりの目的
近年、畑作においても、農業従事者の高齢化や担い手不足に伴い、空き農地が拡大しています。新たな農業従事者を増やしていくために、市では、新規就農希望者の関心が高い有機栽培に着目し、新規就農者の経営の自立を図るための様々な取組を行っています。
■学校給食、保育所・こども園給食で有機野菜を導入
平成30年度より、市内小・中学校の給食にいすみ市産の有機野菜を使用しています。(にんじん、玉ねぎ、じゃがいも、大根、長ねぎ、小松菜、きゃべつ、にら)また、令和5年度より、市内保育所・こども園の給食にも有機野菜を使用しています。(にんじん、玉ねぎ、じゃがいも)
■「いすみそだち」認証野菜
化学合成農薬や化学肥料を使用せずに農産物を作っても、「有機」や「オーガニック」と表示して販売できるのは、国が定める有機JAS認証を取得した場合に限られます。また、「無農薬」や「無化学肥料」という表示も禁止されています。市では、経営規模が小さいことなどにより、有機JAS認証を取得することが困難な農家向けに、独自に化学合成農薬と化学肥料不使用の野菜を対象とした認証制度「いすみそだち」を創設しました。書類や畑の検査は、有機JAS登録認証機関が厳正に行っています。(注:いすみそだち認証を取得しても、有機やオーガニックと表示することはできません)
いすみそだちの名前には、「いすみで元気に育った野菜」、「この野菜を食べた子どもたちにすくすく育ってもらいたい」、「この野菜と共に農家や地域が育っていって欲しい」という思いが込められています。
■生産技術の習得や経営向上に向けた研修会の開催
(一社)次代の農と食をつくる会から、先進農家である千葉康伸さんと白土卓志さんを講師に招き、有機野菜の栽培技術や農業経営等のノウハウを学ぶための研修会を定期的に開催し、生産者個々のレベルアップを図っています。
■今後の展望
農業従事者の減少や空き農地対策の一つとして、本事業を通じて新規就農者の確保に努め、関係機関と連携を図りながら、農家の育成、支援を行っていきます。
■化学合成農薬・化学肥料不使用の野菜「いすみそだち」を生産・販売しませんか?
以下の要件を満たし、販売することを目的として市内で栽培された野菜に対し、「いすみそだち」として認証を行っています。
・地域由来の資源(堆肥や緑肥など)を用いた土づくり
・栽培期間中における化学合成農薬と化学肥料不使用
・遺伝子組み換え技術の不使用
今後「いすみそだち」として販売を行っていきたい方は、下記の問合せ先にご相談ください。
いすみそだち認証等の流れ:
(1)事前相談[~3月末]
(2)申請書の提出[4月1日~4月末]
※4月中に記帳会(申請書作成相談会)を実施
認証手数料:無料(当面の間)
問合せ先:大原庁舎(3階)農林課有機農業推進班
(【電話】62-1515)
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