■令和6年度は始動の年に
いすみ市長 太田洋
今年は元旦に能登半島で地震が起き、多くの被害が出て、ようやく復旧の兆しが見え始めた今日、春の季節を迎えました。環境の変化があっても自然は変わらず、春には春の花を咲かせ私たちの心を和ませてくれます。
市役所も令和6年度を迎え、新しい年が始まりました。私は今年度こそ始動の年であってほしいと思います。国をあげての地方創生に全国の自治体が取り組んだ時代がありましたが、新型コロナウイルスや戦争などにより、経済、物価に大きな影響が出て、人々の生活は苦しさを増してきています。加えて、働き方が変わり、少子化で人手不足は深刻となり、仕事の見通しが不透明になってきました。
いよいよ、官も民も苦難の時代を迎えたと言っても過言ではないでしょう。これからは、コスト高を見込んで仕事をしなければならなくなり、従来の方法から脱却することを考えなければならない時がきました。では、地域づくりをどう始動させるか、コスト高の中で全てを実現するのは無理にしても効果的な事業を実施すべきと考えます。これからはコストを考えて、必要なもの、やるべきことを効率よく行い、地域経済、市民生活を支えていかねばと思います。人口減、少子高齢化の中で、どうしてもあきらめの気持ちが出がちですが、市政を担う私たちがあきらめないで市民一人ひとりに寄り添い、今やるべきことは何かを明確にして、安心、幸せに暮らせるいすみ市をつくっていかねばならないと思います。地域のコミュニティが希薄になりつつある中、大切なことは、ここに住み、生活している市民がいかに不安なく暮らせるようにするかであります。住んでいる人の幸せ、安心こそが行政の基本です。そのことを前提に、移住への関心がうまれると思います。千葉県庁が今年度から働き方を変え効率よく仕事をする取組を行うようですが、いすみ市も今年度こそ、次の時代のための土台となる重要な年であるとの考えのもと、今あるものを生かしての地域の活性化と未来につながる施策の実現に努力してまいります。
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