■厳しい時代をのりこえて未来を開く
いすみ市長 太田洋
ここ最近、人口減少、少子化、高齢化の時代がいよいよ本格的になってきたと感じています。市では、人口減少に歯止めをかけるため、子育て、移住対策を行い、社会増、出生数増のため、様々な施策を進めていますが、なかなか特効薬がないのが現状です。しかし、あきらめず、根気よく、地域活性化に向けて取り組んでいかなければなりません。
毎月、担当課から報告がある人口動態の数字を見ては、一喜一憂しています。2050年、日本の人口は約1億人になると言われています。この時、近隣全ての市町村が人口減少になるのは必至です。では、いすみ市の人口はと言うと、約2万1千人と予想されています。現在から1万4千人弱減少することになります。人口減少は地域の活力を衰退させるだけでなく、経済や消費にも影響を及ぼします。
今、国では地方の再生のため、再度、地方創生に力を入れると言っています。地方は、食料供給地としての役割を果たしていることから、今一度、地方に目を向けてもらい、住み続けられる地域づくりに力を入れてほしいと願っています。地方には日本の原風景があり、緑豊かな地にはたくさんの魅力があります。この魅力を守り、日々働いている人がたくさんいることを忘れてはいけないと思います。
昨年は米価も上昇し、農家の皆さんは少し安堵していると思いますが、この傾向が単年でなく続き、農家の所得アップにつながればと思います。一方、消費者にとって米価の上昇は他の食料品の価格の上昇につながり厳しい生活を強いられているのが現状です。これらを克服して日本経済が成長軌道にのるかどうかに今後の日本の未来がかかっています。
今は厳しいことが多い日々ですが、2050年のいすみ市の人口が予想よりもなだらかな減少となり、地域経済が輝き、市民が幸せで豊かに暮らせる地域になることを願って、日々市政に取り組んでまいります。為せば成るの心で日々励んでまいります。
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