『耳が聞こえにくいと認知症になりやすい!?』
耳鼻咽喉科 医長 伊藤江里奈
皆さんこんにちは。東千葉メディカルセンター耳鼻咽喉科の伊藤です。最近、耳の聞こえが悪くなると認知症のリスクが高まるとの研究結果が注目されています。今回は、その関係についてご説明します。耳の聞こえが悪くなると、脳にはどのような影響があるのでしょうか?私たちが耳で聞く音は脳で処理され、情報処理を活発に保つ役割を果たしています。しかし、聞こえが悪くなると脳への情報が減少し、会話が難しくなり、社会的孤立が進むことで認知機能に影響を及ぼす可能性があります。
加齢性難聴は多くの人が経験しますが、日本では補聴器の普及率が難聴者人口の15.2%と低く、欧米諸国の30〜40%と比べて遅れています。補聴器は高額で保険適用外であり、難聴を老化現象と見なす傾向も普及を妨げています。
認知症予防のためにも、聞こえに不安がある場合は早めに耳鼻科で相談し、必要に応じて補聴器を導入することをお勧めします。現在の補聴器は軽量でシンプルなモデルが増えており、取り入れやすくなっています。特に新しい技術を取り入れた補聴器は、生活の質を向上させる可能性があります。
当センターの耳鼻咽喉科では、耳の健康に関するさまざまなサポートを提供しています。また、難聴だけでなく、鼻閉や咽頭痛などの耳鼻咽喉科の問題についてもお気軽にご相談ください。健康で快適な生活をサポートし、より良い生活を実現するためのお手伝いをいたします。ご来院を心よりお待ちしております。
※10月17日(木)午後3時より当院を会場に市民公開講座「耳が聞こえにくいと認知症になりやすい!?」を開催します(事前申込不要)。ぜひお越しください。
問い合わせ:東千葉メディカルセンター
【電話】50-1199
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