■令和4年度決算の特徴
◇一般会計歳入…6億4982万4千円増加
597億2897万1千円で、市税・地方交付税・地方消費税交付金などが増加し、国庫支出金・市債などは減少しました。
◇一般会計歳出…11億412万8千円増加
568億7615万2千円で、総務費、土木費、教育費などが増加した一方、国の制度である子育て世帯臨時特別給付金支給事業に係る事業費の減少などに起因して、民生費、衛生費、商工費などが減少しました。
◇地方債現在高…減少
311億5944万円で、令和3年度と比較すると、4億5513万3千円(1.4%)の減少となりました。
地方債とは、大規模な施設建設を行う場合などに法律で認められている「借金」です。資金の調達としての目的に加え、長期にわたって使用するものについては、将来世代にも負担してもらうことで、世代間負担の公平性を確保しようとする意図があります。市ではその活用にあたっては、「返済」に国から財源の手当てがあるものを優先しています。
◇実質単年度収支…24億7514万3千円(3年連続の黒字)
実質単年度収支とは、その年度の歳入・歳出から、前年度の繰越金や財政調整基金の積み立て、取り崩しなどを除いた、純粋なその年度の収支を表すものです。
家計でいうと1年間の収入がどのような支出にあてられたかをみるものといえます。これがプラスになれば余剰金を貯金することになり、マイナスになれば不足額に対して貯金から取り崩すことになります。
◇経常収支比率…92.6%(4.7ポイント増)
経常収支比率とは、地方税や普通交付税などの毎年度経常的に収入される額のうち、人件費や扶助費、公債費など、毎年度経常的に支出される経費の占める割合です。割合が高いほど政策的な事業に使える経費が少なくなり、財政構造の硬直化が進んでいることを表します。
家計にたとえると、食費やローンの返済額などの毎月経常的に必要となる出費が、月給など経常的な収入のどのくらいを占めるかを示すものといえます。
◇財政健全化判断比率…財政の健全性確保
健全化判断比率とは、財政健全化法に基づく(1)実質赤字比率(2)連結実質赤字比率(3)実質公債費比率(4)将来負担比率の4つの指標です。
これらは一般会計などだけでなく、公営企業などを含んだ「貯蓄額」や将来返さなければならない負債の大きさについて、単年度ではなく長期的に自治体の財政状況をはかることを目的としています。
■今後の見通し~安定的な自主財源の確保を~
◇歳入…長期的には減少
歳入の中心となる市税は、令和4年度は増加しましたが、少子高齢化など、社会経済状況の先行きが不透明であることから、当面横ばいで推移するものと見込んでいます。
◇歳出…増加傾向で推移
福祉、医療、介護などの社会保障関係経費や公共施設の老朽化対策などに係る経費は、増加傾向で推移していくことが見込まれます。また、賃上げや物価高騰に係る経費の増加も見込まれます。
◇持続可能な財政運営のために
・経常的な経費の抑制、既存事業の見直し、政策的事業の選択と集中により、限られた財源の有効活用に努めます。
・定住人口および交流人口の維持・増加を図るとともに、優良企業の誘致、産業振興などにより安定的な自主財源を確保し、財政基盤の強化を図ることが課題となっています。
・自主財源とは、市税や施設などの使用料、手数料、寄附金などの市が自主的に収入できる財源です。
・依存財源とは、地方交付税や各種交付金、国・県支出金、地方債など、市以外の国や県などから入る財源です。依存財源の割合が増加していくと国や県の施策に大きく左右されることとなるため、安定した財政運営に影響をおよぼすことになります。
※令和4 年度の「主要施策の成果の説明書」は図書館、市政資料室でご覧になれます
問い合わせ:財政課
【電話】484-6109
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