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連載持続可能なまち 佐倉市の実現に向けて 佐倉市が取り組む 気候変動対策

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千葉県佐倉市

気候変動による影響は、農林水産業・水環境や水資源・自然生態系・自然災害・健康・産業や経済活動・市民生活の7分野に分類することができます。今回は、水環境や水資源への影響と適応策をご紹介します。

■影響 水質汚濁
気候変動は、気温の上昇を通じて湖沼や河川、沿岸域などの水温を上昇させるほか、極端な気象現象(少雨・短時間集中豪雨)により水質を悪化させる可能性があります。
・沼や河川は、豪雨による市街地や農地などからの土砂の流入(自然系)や濁流の増加が予想されます。
・印旛沼では、超富栄養化による、アオコなどの藻類の大量発生が問題視されています。また、日照時間が長く、降水量が少ないほど水質が悪くなることが分かっています。

印旛沼の発生源別汚濁負荷量の内訳(令和4年度)

■適応 水質改善・負荷の削減

▽河川や沼の水環境改善
市と関係団体などにより、印旛沼クリーンウォークを実施し、印旛沼の環境美化活動をしています。

▽流域からの負荷の削減(下水道の整備・高度処理型浄化槽の普及)
合併浄化槽について、維持管理のための補助制度があります。詳しくは、生活環境課【電話】484-6148へお問い合わせください。

■影響 渇水
気候変動による降水パターンの変化は、無降水日数の増加などにより、渇水(※1)の恐れが高まります。
利根川および江戸川では、平成になってから9回の渇水があり、平成28年には79日間と過去最長の取水制限期間がありました。
※1…日照りが続いて水源がかれること

■適応 涵養・節水
▽雨水貯留浸透機能の保全・再生
雨水を地面へと浸透させることで、地下水を涵養(かんよう)(※2)し、雨水を資源として有効活用できます。また、市街地から流出する汚濁負荷や水害の軽減に効果があります。そのため、市では、透水性舗装や雨水浸透ますの設置促進を行っています。
※2…地表の水が地下浸透して帯水層に水が供給されること

▽節水
佐倉市民は、1日に1人あたり平均296リットルの水を使用しています。水を大切に使うために、「蛇口をこまめに閉める」、「トイレの水を1回で流す」など、1日の行動をもう一度見直してみましょう。

■今回のまとめ
印旛沼は地域の文化を育むとともに、利水や観光、社会経済活動にとって欠かせない存在です。しかし、湖沼は閉鎖的で水が滞留するという特性があり、水域の中でも気候変動の影響を受けやすく、農業生産基盤や自然生態系、私たちの生活など、多岐に影響を及ぼします。限りある水資源の有効活用のために、一人ひとりが行動を見直し、水を大切に使いましょう。

出典・イラスト:気象庁、気候変動適応情報プラットフォーム、消費者庁イラスト集、千葉県

※次回4月1日号では、「佐倉市地域気候変動適応センターの役割・機能」についてご紹介します

問合せ:気候変動対策準備室(企画政策課)
【電話】484-3374

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