地球温暖化の進行に伴い、深刻化が懸念される気候変動への対策を進めていくため、令和6年4月1日、県内市町村で初となる「佐倉市気候変動適応センター」を設置し、「佐倉市気候変動対策行動計画」を策定しました。
市民の皆さんの安全な暮らしを守り、安心して暮らせるまちづくりのために、さまざまな機関と連携しながら、気候変動に対する市民意識の醸成、緩和と適応などの取り組みを進めていきます。
■緩和策の推進
温室効果ガス(CO2)を削減し、気候変動を抑制するための取り組みを進めます。
▽自然環境の保全
佐倉里山自然公園をはじめとする里山や森林の保全・整備、公園の植栽や街路樹など公共の場の緑化推進
▽資源の有効活用
4R(Refuse(リフューズ)〈ごみになるものを断る〉、Reduce(リデュース)〈ごみの排出抑制〉、Reuse(リユース)〈再使用〉、Recycle(リサイクル)〈再生利用〉)の推進、再資源化の推進、食品ロスの削減
▽省エネルギー・再生可能エネルギーの推進
家庭や事業所における省エネルギー設備の導入促進や普及啓発・再生可能エネルギーの適切な導入の促進、公共施設などにおけるESCO事業や太陽光発電設備・電気自動車の導入
■市民意識の醸成
一人ひとりが気候変動を自分事として捉え、気候変動対策に基づいた行動を当たり前に取れるようになるための取り組みを進めます。
▽情報発信
広報紙やSNSなどの多様な情報媒体を活用し、気候変動に関する情報を発信します。
▽学習機会の提供
生涯学習や学校の授業に、気候変動に関する学習を取り入れます。
■適応策の推進
気候変動の影響に対して、その被害を軽減するための取り組みを進めます。
▽農業
高温に強い品種や晩生品種・病害虫の防除に関する情報の提供、農地・農業用施設の保全管理活動支援(多面的機能支払交付金)
▽水環境・水資源
印旛沼の水質改善、渇水に関する情報提供、節水方法の情報提供
▽自然災害(洪水・内水)
洪水情報の発信、防災ハザードマップの周知、田んぼダムへの支援、河川の治水対策、排水ポンプの整備、生態系を活用した防災・減災対策
▽健康(熱中症)
クーリングシェルターや「さくら涼み処」の設置・運営、熱中症予防の普及啓発、熱中症警戒情報の提供
▽市民生活・都市生活
公園・緑地などの適正な維持管理、佐倉里山自然公園などの里山環境の保全、街路樹の管理
■「佐倉市気候変動適応センター」の役割
・気候変動の影響や気候変動適応に関する情報の収集、整理、分析
・市民、事業者への情報提供
・佐倉市気候変動対策行動計画の推進
出典・参考:気候変動適応情報プラットフォーム
▽地域の気候変動対策進展に期待
気候変動問題は、県民生活や企業活動などに幅広い影響を及ぼすと予測されており、緩和・適応を意識したライフスタイルや事業活動などの転換を積極的に進めていく必要があります。
県民生活の根幹を支える市町村においては、関係機関と連携しながら、あらゆる主体の意識改革・行動変容を促すための情報発信や普及啓発などの取り組みを進めていくことが求められています。
県内市町村初となる佐倉市気候変動適応センターと千葉県気候変動適応センターが連携することで、地域の気候変動対策が加速するものと期待しています。
千葉県環境生活部 部長 井上容子
※佐倉市気候変動対策行動計画について、市ホームページ(右記)からご覧いただけます。
※二次元コードは、本紙をご覧ください。
問合せ:気候変動対策室(生活環境課)
【電話】484-6716
<この記事についてアンケートにご協力ください。>