■市民病院の決算概要
◆新型コロナウイルス感染拡大の影響続く
病院事業会計の令和4年度決算が市議会9月定例会で認定されました。新型コロナウイルス感染拡大の影響が続き、そうさぬくもりの郷では施設内で二度のクラスターが発生。病院では、発熱外来やワクチン接種、陽性患者の受け入れなど、新型コロナウイルス感染症対応を継続し、市民病院として一定の役割を果たしましたが、患者数や利用者数は減少し、病院事業と介護老人保健施設事業を合わせた全体の収支は3843万円の損失でした。
◆患者数などの状況
病院事業では、入院患者数が1万8967人、外来患者数が6万6008人でした。前年度と比べ、入院は4・5%減少、外来は0・3%増加しました(=図1)。
介護老人保健施設事業(そうさぬくもりの郷)では、入所者数が3万2274人、通所者数が6288人でした。前年度と比べ、入所は0・8%減少、通所は9・0%減少しました(=図2)。
図1.市民病院の患者数の推移
図2.ぬくもりの郷の利用者数の推移
◆収支の状況
▽収益的収支
収益的収支は、病院事業と介護老人保健施設事業の経営活動によって生じた収益と、それに要した費用です。
収益は28億2121万円(前年度と比べ5283万円、1・9%の増)、費用は28億5964万円(同1億246万円、3・7%の増)となりました。差し引きすると、収支は3843万円の損失となりました。
なお、一般会計からの繰入金を除いた収支は4億8695万円の損失でした(=表1)。
▽資本的収支
資本的収支は、医療機器の購入や施設整備などへの支出と、その財源となる出資金や企業債です。
令和4年度は、麻酔システムや上部消化管用経鼻スコープの購入、ぬくもりの郷の電話設備・ナースコール設備の更新などを行い、収支は4194万円の赤字となりました。
なお、一般会計からの繰入金を除いた収支は1億4329万円の赤字でした(=表2)。
表1.収益的収入および費用
表2.資本的収入および費用
◆一般会計の繰入金
病院事業会計では、市の一般会計から補助(繰入金)を受けています。令和4年度は総額5億4987万円の補助を受けました。
国の基準に基づくものは5億1366万円で、このうち2億4924万円(48・5%)が地方交付税として国から補てんされました。
また、国の基準に基づかないものは3621万円で、このうち632万円は国からの交付金を活用した新型コロナウイルス感染対策に対する補助でした。
問合せ:市民病院
【電話】72-1525
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