未来へ夢と希望を持てるまちづくり
明けましておめでとうございます。
市民の皆さまにおかれましては、輝かしい新春を健やかにお迎えのことと心よりお喜び申し上げます。
また、旧年中は、市政の推進に深いご理解と温かいご支援をいただき、心から感謝申し上げます。
■昨年を振り返って
昨年は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類へと移行となり、さまざまな制限や自粛が終了し、3年余り続いたコロナ対応は大きな節目を迎えた年でありました。
本市でも、行動制限のない夏を迎え、伝統行事やイベントにおいて、かつてのようなにぎわいが戻った様子を拝見することができました。このような中、本市を代表する夏の伝統行事「八重垣神社祇園祭」が「次世代に残したいと思う『ちば文化資産』」に選定され、祭り本番では、親から子へ受け継がれてきた笛や太鼓の奏でる音、お神輿(みこし)の迫力や熱気に地域の絆を感じることができました。
市政を振り返りますと、4月には、高齢者などの日常生活での外出を支援する交通手段として、デマンド型交通の運行を開始し、市内循環バスの再編と地域交通利用料助成事業を引き続き行うことで、地域公共交通の充実を図りました。
6月には、「未来を担う子育て支援」に向けた取り組みとして、病気の児童を一時的に預かる「病児・病後児保育」を行う施設が匝瑳市で初めて開設され、地域での子育て環境の充実を図りました。
11月には、「自然エネルギーを生かした脱炭素先行地域の実現」に向けて、国の事業である「脱炭素先行地域」への計画提案を行い、県内2例目として選定されました。
また、この間、市では、物価高騰に係る市独自支援策として、クーポン券の配布や子育て世帯、畜産事業者、漁業事業者への給付金の支給など、市民生活や地域経済への支援を実施してまいりました。
■スピード感を持ち施策を推進
本年3月には、第2次匝瑳市総合計画中期基本計画、第5次匝瑳市行政改革大綱を策定します。これらの計画に基づき、真に必要な施策、優先順位というものを見極めながら、引き続き、「6つのまちづくりビジョン」と「7つの重点施策」の実現に向けて、スピード感を持って取り組んでまいります。
◆令和6年の主な取り組み
▽脱炭素の取り組み
国から選定された「匝瑳市脱炭素先行地域計画」では、令和5年度から10年度までの間に13の事業に取り組むこととしており、各事業の取り組みは計画の共同提案者である「匝瑳みらい株式会社」を主な実施主体として実施していく予定であります。
本年は、水田営農型ソーラーシェアリングの太陽光発電・蓄電池の導入事業、民間・公共施設の太陽光発電・蓄電池の導入事業および植木剪定(せんてい)枝から製造したバイオ炭による土壌改良・CO2の農地貯留事業の実施を予定しています。
▽産業用地整備推進事業
銚子連絡道路二期区間である横芝光インターチェンジから匝瑳市内までの区間が令和5年度末に開通する予定であります。開通により交通の利便性が向上し、首都圏をはじめとする各地域との交流連携や物流のさらなる促進が期待できます。こうした広域的な幹線道路ネットワークの整備進展などによる効果を地域の活性化につなげるため、「(仮称)八日市場インターチェンジ」周辺に産業用地の整備と企業誘致を推進してまいります。
▽立地適正化計画策定事業
少子高齢化の進展や老朽化する公共施設の建て替え整備などの課題に対し、居住機能や医療・福祉・商業施設などの都市機能を誘導し、持続可能な都市構造を目指すため、立地適正化計画の策定に向け、検討を進めてまいります。併せて、八日市場駅周辺のまちづくりに関して、新たに用途地域を指定して、都市機能の再編を図ってまいります。
▽国保匝瑳市民病院建替整備事業
匝瑳市民病院の建て替え整備については、香取海匝医療圏で中核的な役割を担っている旭中央病院との連携協議を進め、匝瑳市民病院の建替整備基本構想・基本計画を策定し、計画に基づいて事業を進めてまいります。
本年の干支(えと)は辰(たつ)ですが、中国の『漢書』では、辰は「ふるう、ととのう」を意味する「振(しん)」で、陽気が動いて万物が振動し、草木もよく成長して形が整った状態を表すとされています。
本年はそのイメージ通り、第2次匝瑳市総合計画に掲げた将来都市像である「海・みどり・ひとがはぐくむ活力あるまち 匝瑳市」の実現を目指し、私自身もしっかり成長を遂げながら、皆さまと共に力強くまい進し、若者や子どもたちが住み続ける、〝未来へ夢と希望を持てるまちづくり〞を形作ってまいる所存ですので、より一層のご支援とご協力をお願い申し上げます。
結びに、本年が皆さまにとりまして、喜びの多い年になりますことを心よりお祈り申し上げ、新年のごあいさつとさせていただきます。
匝瑳市長 宮内康幸
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