文字サイズ
自治体の皆さまへ

市美術館コレクション探訪

5/10

千葉県千葉市中央区

■三代歌川豊国《市川海老蔵の碓井荒太郎貞光(市川海老蔵の暫)》
大判錦絵文久3年(1863)千葉市美術館蔵
江戸時代末期の文久3年、贅沢な摺すりの技法を用いた、役者大首絵60図が出版されました。これは、神田塗師町の鉄物問屋、紀伊国屋こと三谷家の、八代目の長三郎がスポンサーとなって出版されたシリーズです。それだけに絵の具の質も高く、色鮮やかで、摺にも高度な技法が使われています。この図は、5代目市川海老蔵が、隈取りをした顔で正面を向く、迫力のある作品です。碓井荒太郎貞光、すなわち市川宗家のお家芸として歌舞伎十八番に数えられる、暫を演じる時の顔です。正面摺と呼ばれる、艶を出す技法で表された髪の毛の表現も見事です。1月は新年にふさわしいおめでたい浮世絵を展示します。ぜひ美術館に足をお運びください。
(常設展示室にて1月4日から2月4日展示)

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU