石井林響《唐獅子牡丹図屏風》(部分)紙本墨画淡彩六曲一双
大正14年(1925) 個人蔵(千葉市美術館寄託)
石井林響(1884-1930)は、千葉県山辺郡土気本郷町(現千葉市)に生まれ、明治末に若くして画壇に登場し、昭和初めにかけて活躍した日本画家です。本作は千葉県東金市・妙徳寺の日圭上人に宛て、御堂修繕の寄付勧募に刺激となるようにと描かれました。
いかにも林響画らしいおおらかな表情の唐獅子です。継ぎのない一紙の大きな屏風に朱色と白、二種の金と色数を抑えて描き、透明感のある清々しい画面となっています。東京から郷里近くの大網へ移住する転機の頃の貴重な大画面作。生誕140年となる本年、常設展示室で初めて特集します。
(2月6日から3月31日まで展示)
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