文字サイズ
自治体の皆さまへ

市美術館コレクション探訪

4/9

千葉県千葉市中央区

菊川英山
《風流子宝六歌仙 僧正遍照》
文化7-8年(1810-11)千葉市美術館蔵
母子の姿を六歌仙になぞらえて描いた作品です。僧正遍照は平安時代の僧侶で、歌人でもありました。和歌は、花の名前に惹かれて手折っただけなのだから、私が(女性に)堕落したなどと言ってくれるな、という古来有名な歌です。市松模様の粋な着物に身を包んだ若い母親が、縁台の上で幼児を抱いています。子どもは片手を額に当て、もう一方の手は前に伸ばして何かに興味を惹かれている様子です。可憐な母親は、女郎花(おみなえし)を詠んだ艶やかな和歌にふさわしいでしょう。幼児の頭に着物が半ばかぶっている点が、遍照の僧形をおもわせます。7月の常設展示では「浮世絵に描かれた子どもたち」をテーマに展示します。ぜひ愛らしい子どもたちを眺めにいらしてください。
(常設展示室にて8月4日まで展示)

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU