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南房総市の民話

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千葉県南房総市

■「平将門(たいらのまさかど)の首塚(くびづか)」 第209話 生稲謹爾(いくいなきんじ)
富浦町で、不思議な伝説が一番多くあるのは、多田良地区です。
古老(ころう)の話ですが、大昔、多田良のある場所に、平将門の首塚があって、怨霊除(おんりょうよ)けや、勝負に負けないよう、詣でたそうです。
平将門とは平安時代(へいあんじだい)中期の武将(ぶしょう)で、摂政(せっしょう)の藤原忠平(ふじわらのただひら)に仕(つか)え、検非違使(けびいし)を望んだが成らず、関東に赴いて、数々の戦いに勝利し、新国家独立を考え、「新皇(しんのう)」を自称し関東国家独立を宣言したのです。当然、京都に存在した朝廷に敵と思われ、藤原秀郷(ふじわらのひでさと)と平貞盛(たいらのさだもり)により討伐されました。将門の首は京都に送られ、晒(さら)し首にされたのですが、三日後に、目を見開き、白い光を放ちながら東の方へ飛び去り、現在、首塚がある東京の大手町(おおてまち)に落ちたというのです。するとその辺りは真っ暗になり、大地が大音を立て、揺れ動いたそうです。
恐怖におののいた住民は、将門の霊(れい)を鎮(しず)めるため、首塚を立てたといわれています。そのような伝説から、将門の怨霊は、九州に流された菅原道真(すがわらのみちざね)、讃岐(さぬき)に流された崇徳天皇(すとくてんのう)の怨霊と並び、日本三大怨霊と呼ばれています。

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