■「女子誕生を祝う歌」 第211話 生稲謹爾(いくいなきんじ)
どこの町や村でも、子供の誕生をめでたいと、喜ばぬ家はありません。
昔、千倉では、最初に女の児が生まれると、大喜びで盛大にお祝いをしました。親戚や近所の人たちを大勢集め、特別にお祝いをしたと言います。
その時に歌われた面白い歌があります。
「裏の畑の大根を
スッポンポンとぬきそろえ
水で洗って陽にほして
塩とぬかとの抱き合わせ
末は親孝行とほめ申そう。」
一姫二太郎(いちひめにたろう)という言葉がどこの町や村にもありますが、それは子を持つには、長子は女で、次は男が良いという伝えがあるからです。子供は女一人、男二人が望ましいというものではありません。
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