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シリーズめっけたぁ!!おらがの文化財(84)~南房総市内の文化財を紹介します~

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千葉県南房総市

■市指定天然記念物
『延命寺断層(えんめいじだんそう)』
所在地/本織(もとおり)2031(三芳地区)
所有者/個人

□100年前の震災を伝える大地の爪痕
本織の延命寺集落にある宅地裏の林を進むと、地面の高さが南北で1~2m程ずれている場所が現れます。この段差は、関東大震災(かんとうだいしんさい)によって地層がずれた痕跡で、延命寺断層と呼ばれています。
大正12年(1923)9月1日に発生した関東大震災は、関東地方に甚大な被害をもたらしました。三芳地区の御庄(おしょう)から府中(ふちゅう)の周辺では、数カ所で断層や地盤陥没が発生し、最も規模が大きかった延命寺断層は、全長が約4kmに及びました。
当時、国府村(こくふむら)と呼ばれていたこの地区では、村内の9割の家屋が倒壊し、死者36名・負傷者95名の被害が出ており、村の記録には「家屋の下敷きとなる人がいても鋸(のこぎり)や斧(おの)がないため救助できず、負傷者は痛さで叫んでもなす術(すべ)がなく、救護に努めたが阿鼻叫喚(あびきょうかん)の状況だった」と震災直後の様子が記されています。断層の大部分は後に造成され、ほぼ平坦な地表面になりましたが、現在も一部の場所で痕跡を確認することができます。

□公開
・常時公開
・トイレなし/駐車場なし

・マナーを守って楽しく見学しましょう。
・見学する時は、所有者・管理者の指示に必ず従ってください。

問合せ:教育委員会生涯学習課
【電話】46-2963

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