■県指定有形文化財(建造物)
『めがね橋』
所在地/白浜町滝口(たきぐち)地先(白浜地区)
所有者/南房総市
□美しい造形の三連アーチの石橋
めがね橋白浜地区の長尾川(ながおがわ)に架かる「めがね橋」は、明治21年(1888)に完成した延長(えんちょう)28.3m(橋台(きょうだい)を含めると約34ⅿ)、幅員(ふくいん)4mの石積み三連アーチ橋です。橋の両岸にある袖柱(そでばしら)には「眺尾橋(ながおばし)」「ながをばし」と刻まれていますが、「めがね橋」という呼び名が定着しています。記録によると、もともとこの場所に橋がなく、人々は徒歩で川を渡っていたため、長尾村(現在の白浜地区西部)の人々が工賃を寄附して造ったといいます。
基本的な形式は、鹿児島県などで多く見られる伝統的な石橋と似ていますが、鉄製手すりを取り付けている点や、袖柱が独立している点などは、めがね橋特有の設計であり、主要な部分には「みずるめ石」と呼ばれる白浜地区産出の石材が用いられています。
完成以来、幹線道路として地域の交通を支え、第二次世界大戦の頃には戦車が通行したというエピソードもありますが、現在は橋を保護するため、歩行者専用として使われています。
めがね橋は、これまでにも何度か災害で壊れたことがありますが、昨年9月に発生した台風13号では、長尾川が増水して橋脚の一部が崩れる被害が発生しました。現在、災害復旧工事を行っており、3月半ばに修理が完了する予定です。
□公開
・常時公開
・トイレあり/駐車場あり
*マナーを守って楽しく見学しましょう。
*見学する時は、所有者・管理者の指示に必ず従ってください
問合せ:教育委員会生涯学習課
【電話】46-2963
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