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自治体の皆さまへ

令和7年南房総市はたちの集い

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千葉県南房総市

■はたちの誓い
髙梨 涼風
新春の気配を身にまとい、今日このはたちの集いに立ちますこと、身の引き締まる思いがいたします。本日は、私たち新成人のためにこのような素晴らしい式典を開催していただき、誠にありがとうございます。無事はたちの集いを執り行えたこと、本当にうれしく思い、感謝申し上げます。
振り返ればこの20年間、たくさんの思い出で溢れています。楽しいことだけではなく辛いことや悲しいこともたくさん経験してきました。コロナ禍で高校生活の初めは対面授業を受けることができず、また新しい場所で友人も作ることが叶わず、自分の今の力で周りの人と授業についていけるか不安に思うこともありました。それでもこうしてはたちの集いに参加できること、将来へ向かって突き進んでいける力があること、それはきっとたくさんの経験を積んできたことが何よりの糧となり、今の自分がいるのだと思います。
私は現在、大学の法学部で勉強を取り組んでいます。自分にとって勉強も大学生活もまだまだ未知の世界で戸惑いながらも学んでいく日々を過ごしています。その中で、ボランティア活動をしたり、法律関係の資格を勉強したりと自分にできることを自分なりに取り組んでいます。
おそらくこれから先、私はたくさんの壁にぶつかることになると思います。思う通りに行かず、たくさんの悩みに頭を抱えることになるでしょう。しかし、それが人生であり、たとえ挫けそうになっても自分にできることを一つずつこなしていけば、必ずその努力が自分の力になるのだと信じています。
また、そう思えるのは周りの人が支えてくれるお陰です。これは、普段は当たり前に感じることです。しかし、私たちを思ってくれる人がいることは決して当たり前ではないと思います。私は、これから向上心を持って進んでいきながらも、この当たり前を忘れることなく、この幸せを大事にしていきたいです。
これまでの20年間、大切に育ててくれた家族や一緒に支え合った友人、自分のために指導してくれた先生方、様々な人と関わってきました。心から感謝してもしきれませんが、未熟の自分なりに感謝の気持ちを伝えることができたならば幸いです。
私たちの人生は、まだまだ始まったばかりです。これから先、どんな自分になるかは自分の努力次第です。自分を信じ、将来に見据える自分の決めた仕事ができる力を持てるように希望をもって生きていきたいと思います。
結びに、この南房総市で共に育った全ての二十歳のみなさんが、それぞれの人生を悔いなく過ごせることを願い、代表の挨拶とさせていただきます。

■はたちの誓い
和泉澤 茉帆
本日は、二十歳を迎えた私たちの門出に対し、このように盛大な式典を挙行していただきましたこと、心より御礼申し上げます。お祝いの言葉をいただきました石井裕市長をはじめ、多数のご来賓の方々に御臨席いただき、出席者を代表して心より御礼申し上げます。二十歳という節目を迎え、大人としての自覚を新たにするとともに、これからの未来への希望や責任を胸に刻んでいます。これまでの20年間、私たちがここまでくることができたのは、家族や先生方、友人、地域の皆様の温かい支えがあったからです。時には優しく、時には厳しく教え導いてくださった皆様に本当に感謝しています。
これまでの20年間を振り返ってみると、私たちは節目節目の年に災害が多かったように思います。2011年3月11日、6歳だった私たちは幼稚園卒園を前に東日本大震災が発生し、私が卒園した富浦幼稚園では計画停電の中で卒園式が行われました。式中に電気が消えるけど反応しないようにと先生から言われたことを今でも鮮明に覚えています。
2019年9月8日から9日にかけて関東地方に上陸した台風15号。関東地方に上陸したものとして観測史上最大クラスの台風だといわれています。南房総市に大きな被害をもたらし、母校である富浦中学校も大きな被害を受けました。多くの教室の窓が割れ、体育館の壁が剥がれてしまい体育館が使えない状況になりました。長期間の停電でニュースも見ることが出来ない中、青森県の中学校の生徒会長から当時生徒会長を務めていた私宛に手紙が届き、壁が剥がれた富浦中の体育館の映像が取り上げられていたことを知りました。何度か手紙でやり取りを行い、見ず知らずの私たちを心配してくれたことに感謝するとともに、支え合うことの大切さを実感しました。
2020年2月末、中学校卒業を控えた私たちは新型コロナウイルスにより、当分の間自宅待機となりました。3月12日に予定されていた卒業式は3月25日に延期され、卒業生と先生のみの卒業式となりました。卒業までの大切な時間を大好きな仲間と過ごせなかったことを思い出すと今でも悔しい思いです。
緊急事態宣言が発令されている中迎えた2020年4月。高校に入学しました。私が通った長狭高校は中学校の制服で入学式が行われました。入学式翌日からはまた自宅待機。私たちがしっかりと高校に通うことが出来たのは6月のことでした。マスクをして過ごす高校生活、みんなのマスクを外した顔をしっかりと見たことは3年間でも数える程度です。写真フォルダにもマスクをしている写真ばかりです。行事も制限され、楽しみにしていた高校生活は思い描いていたものではありませんでした。修学旅行にも行くことは叶いませんでした。
私は現在、看護学生として医療の道を目指し日々歩んでいます。看護という職業は、社会全体においても重要な役割を果たしていると感じています。高齢化が進む現代、地域や家庭の中でも看護の力が必要とされる場面が増えています。将来は、医療の現場に立つだけでなく、地域社会の中でも人を支えることができる存在、看護師としての知識と経験を活かし、皆様に安心を届けられる存在を目指したいと思っています。
厳しい現実と向き合うことや自分の力の限界を感じることもあるかもしれませんが、今日ここでの誓いを思い出し、初心を忘れずに一歩一歩前に進んでまいります。
私たちは、それぞれの夢や目標に向かって新たな道を進んでいきます。皆様がこれまで私たちに与えてくださった温かい愛情と支えを大切に、今度は私たちが誰かの支えとなり、社会に貢献できる存在として成長していくことを誓い、出席者代表挨拶とさせていただきます。

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