■骨密度と栄養
文/多古中央病院栄養科
骨密度は骨の強度を示す指標で、栄養は骨密度の維持や向上に大きな影響を与えます。今回は骨密度に関係する栄養素と生活習慣についてお伝えします。
【骨密度を高める栄養素】
1.「カルシウム」骨の主要な構成成分で、骨密度を高めるために最も重要です。
例(牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品、小魚、豆腐や納豆などの大豆製品、ほうれん草や小松菜などの緑黄色野菜)
2.「ビタミンD」カルシウムの吸収を助け、骨形成に必要な栄養素です。紫外線を浴びることで皮膚でも合成されます。
例(鮭、青魚、きのこ類(特に干ししいたけ)、卵黄)
3.「ビタミンK」骨のたんぱく質の活性化を助け、骨の健康を維持します。
例(納豆、緑黄色野菜、海藻類)
4.「マグネシウム」骨の形成と維持に必要で、カルシウムの代謝にも関与します。
例(ナッツ類、豆類、全粒穀物、バナナ)
5.「たんぱく質」骨の基礎を形成するために必要です。
例(肉、魚、卵、大豆製品(豆腐、納豆)、乳製品)
【骨密度を維持するための生活習慣】
1.「運動」ウォーキング、ジョギング、筋トレなどが骨密度の維持・向上に効果的です。
2.「日光浴」ビタミンDの合成を促すため、適度な日光浴が推奨されます。
3.「アルコールやカフェインの摂取を控える」カルシウムの吸収を妨げる可能性があるため、過剰な摂取は避けたほうが良いでしょう。
4.「禁煙」喫煙は骨密度を低下させることが知られています。
これらの栄養素や生活習慣を意識することで、骨密度の維持や向上に役立ちます。年齢を重ねると骨密度が低下しやすくなるため、若い頃からの予防的な取り組みが重要です。
【病院便り】
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【電話】76-2211
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