農林課 農政係
地域おこし協力隊 渡邊未来
■増えてきた!?キョン 住宅街へも、人なれ進む
キョンの目撃や被害情報が増えています。令和4年度の調査では、城下町周辺の住宅エリアには生息していませんでしたが、今年は中心部の297号線沿いでも目撃されています。特に夷隅川沿いの住宅敷地内に入り込み花や苗を食べるという報告が相次いでいます。車を見ても逃げないほど人に慣れ、急に道路にとび出し車にぶつかる事故も増えているようです。
キョンは生後半年で繁殖でき、7カ月間の妊娠で1頭ずつ増えます。大多喜町では令和5年度に今までで最大の850頭を捕獲しましたが、それでも増えているのが現状です。住宅地ではペットが多いため足くくりわなが使えず、定着するとさらに捕獲が困難になるおそれがあります。
千葉県自然保護課鳥獣対策班 特定外来生物キョンのページより
【URL】https://www.pref.chiba.lg.jp/shizen/choujuu/kyon.html
■マダニやヤマビルの媒介 人畜共通感染症のおそれも
キョンはシカと同様にマダニやヤマビルを付着させて歩き回るため、キョンを見かけるようになってからヒルが出てきたとの報告があります。人やペットが被害にあうおそれがあり、特にマダニが媒介する日本紅斑熱やSFTSは千葉県内で死亡例もある危険な病気です。
住宅街では捕獲は難しいですが、山側に追い払えばわなや銃での捕獲が可能です。キョンが増えてきた地域では、定着させないよう対策することが大切です。
▽ご家庭でできるキョン対策
(1)草刈り…まずはキョンの通り道と隠れ場所を減らしましょう。敷地内と周辺を刈るだけで、警戒して来なくなることもあります
(2)エサを食べさせない…それでも来るのは花や苗などエサがあるためです。目の細かいネットを1m以上の高さで張り、下部はパイプや竹など長いもので押さえ、もぐられないようにしましょう
(3)追い払う…見つけしだい大声で追い払い、人は怖いと学習させましょう。キョンはおとなしい性格で反撃の危険はありません
▽町の捕獲状況
種類・R6年5月・前年同月:
・イノシシ…31頭/56頭
・シカ…63頭/50頭
・キョン…65頭/89頭
・サル…23頭/15頭
年3回・各1か月にわたって行う一斉捕獲事業では、大多喜町猟友会のご協力で、シカ・キョン中心に1日平均4頭を捕獲しています。
文責:地域おこし協力隊鳥獣被害対策員渡邊未来
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