大多喜町は、1609年に御宿沖で難破したドン・ロドリコ一行を大多喜城主本多忠朝が手厚くもてなした史実が縁となり、メキシコ合衆国クエルナバカ市と姉妹都市協定を締結しています。
クエルナバカ市は、メキシコ合衆国の首都メキシコシティから約80km南に位置し、年間を通して花が咲き誇る温暖な気候で「常春の街」と呼ばれる人口36万人のモレロス州の州都です。
昨年は、姉妹都市提携45周年を迎え、初めてクエルナバカ市からウリオステギ市長が来町されたほか、メルバ・プリーア駐日メキシコ大使や(社)日墨協会など多くの関係者が本町を訪れ、お城まつりと同時開催した記念事業を通して友好の絆を深めることができました。
そして本年、町の合併70周年を記念し、本町国際交流協会主催により、クエルナバカ市との更なる関係性を築くため訪問団を結成し、10月20日から10月26日にかけ同市を公式訪問しました。
今回の訪問にあたっては、平林昇町長、渡辺泰宣議会議長、麻生勇国際交流協会長のほか町民の参加者を募集し総勢9名での訪墨となりました。
クエルナバカ市での滞在中は、全日程にウリオステギ市長と(社)モレロス日系会の荒井会長が同行され、歴史博物館であるコルテス宮殿など著名な文化資産を案内いただき、移動の際には市警察に先導いただくなど大変な歓待を受けました。
現地日時での10月21日にクエルナバカ大聖堂に隣接する市立博物館で開催された歓迎セレモニーでは、市の幹部職員、市議会議員、モレロス日系会員並びに市の文化研究所及び商工業会議所の各所長など多くの方々に迎えられ、現地報道が見守る中、互いに交わす挨拶では、400年以上にわたりメキシコと日本を結び付けてきた友好の絆を再確認し、今後の人的・文化的な互いの交流の発展を誓いました。また、ウリオステギ市長は、昨年の本町でのもてなしに感謝の意を述べられ、平林町長は、本町の紹介とともにセレモニー出席者へ姉妹都市周年事業など本町を訪れていただきたい思いを伝え、互いに記念品を贈呈しました。
また、同日、ウリオステギ市長の取り計らいによりモレロス州マルガリータ・ゴンザレス・サラビア州知事を表敬訪問し、州知事との対談では多様な分野で情報交換を行い、さらに州の支援を受け、長く閉鎖されていたクエルナバカ市内の国際空港の再開が、農業や商業などの分野でもお互いの距離が近づくことに期待を寄せられていました。
また22日には、クエルナバカ市を出発し、銀の街と呼ばれるタスコへ滞在した後に、23日にメキシコシティへ移動。これまでの姉妹都市交流の進展に尽力いただいている(社)日墨協会を訪問し、同協会の役員及び千葉県人会ほか多くの方々に迎えられ交流会に参加させていただきました。24日は、アメリカ大陸最大規模の古代遺跡ティオティワカン遺跡や国立人類学博物館などを視察した後に、在メキシコ日本国大使館の福嶌大使を表敬訪問し、同日深夜に帰国の途につきました。
参加された町民の方からは、たくさんの出会い、新しい価値観や歴史観など多くの発見があり、個人旅では体験できないことも多く、壮大な歴史とおおらかな国民性に親近感も感じられ、再度、訪れたい国となったなどの感想をいただきました。
今回の訪墨は、(社)モレロス日系会の荒井会長はじめ、在日メキシコ大使館や(社)日墨協会など多くの方々のお力添えをいただき実現したもので、関係者各位との関係性を築きながら、姉妹都市交流のより一層の活性化につながる訪問となりました。
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