市では、市民や各種公益団体、事業者等、幅広い分野に携わる多くの方々と自由な意見交換を行うことで「未来に向けてみんなでつくろう! 住みたい・住み続けたいまち」に向けた今後の市政運営への参考とするため、ふれあいミーティングを開催しています。
27回目となる今回は、千葉県からの要請に基づき、能登半島地震で被害に遭われた被災地支援のため、派遣職員として石川県珠洲市で活動した職員に、話を聞きました。
市長:被災地への派遣を志望するにあたり、どのようなきっかけや思いがありましたか。
被災地への派遣職員(以下「派遣」):以前から、災害で甚大な被害を受けた地域に対し、何か力になれることはないかと考えており、今回、家族の理解が得られ、職場で防災を担当していることからも意志が強まり、手を挙げました。
いつ襲ってくるか分からない災害に備え、また、若手職員として経験を積むことを意識し、今しかないと思い立ちました。
市長:派遣先での主な支援活動は。
派遣:避難所の運営補助として、物資の運搬や管理、給水支援や夜間警備のほか、水循環型の水道やシャワーなど最新の防災設備の点検に携わり、勉強になりました。
配属された避難所では、皆で一緒に食事をとっていたため、協力し合いながら、献立づくりや、配膳、片付けも行いました。
市長:特に印象的だったことは。
派遣:崩落による一部道路の使用不可や、応援車両を含む交通渋滞など、悪化した道路状況を目の当たりにし、派遣先に向かう間にも、被害の大きさを痛感したことが強く印象に残っています。
現地の方々が、苦労の絶えない状況においても、私たち派遣職員を笑顔で温かく歓迎してくださり、とても心強く、ありがたく感じました。
市長:今後、引き続き、どのような被災地支援が必要と感じますか。
派遣:広範囲に渡る倒壊家屋の片付けをはじめとした膨大な作業に人手が不足しており、ボランティアや派遣職員など人員的な支援が、継続的に求められると思います。
復旧作業に併せて、他の地域に避難している方々や県内外からの来訪客、その他多くの人を街に呼び戻す手助けも必要です。
市長:復旧復興には、官民の連携も有効な方法です。
今回の経験は、どのように市行政に活かせると考えますか。
派遣:帰庁後に避難者の転入手続きを担当した際にも実感しましたが、被災自治体の状況を知り、情報共有の重要性を改めて認識したことが、より効率的で効果的な支援に繋がると思います。
活動での学びを本市の避難所対策に活用するとともに、一階部分の潰れた倒壊家屋が多かったことから、一階の耐震補強を呼びかけるなど、実際に見た被害状況を踏まえた情報発信により、防災・減災を推進できると考えます。
市長:現場で得た生の声や、培った経験を活かし、力を発揮していくことを期待しています。
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