■保護者、地域住民と緑海小学校で作りあげた『みどりみ子ども教室』の再開
『みどりみ子ども教室』を取材した6月。緑海小学校のベランダから眺める景色には、青々した稲穂が風にそよぎ、スタッフは生き生きと、子どもたちは伸び伸び過ごしていました。
毎月第2土曜日の午前中、緑海小学校約40人の児童たちが、教室や体育館で、茶道、工作、料理、書道、手品、運動、手話の活動を楽しんでいます。
時計の針を戻すこと平成18年の春。保護者と、ほどなく定年退職を迎える校長並木久栄さん(77才)が交わされた「先生、退職したら何する?どうせなら、ここで、何かやらないか?」何気ない会話から『みどりみ子ども教室』の立ち上げに至りました。立ち上げ当時はPTAが中心となって廃品回収で活動資金をつくりました。「子どもたちのために」と30人を超える運営スタッフが集まり、平成29年にはその活動が認められ、文部科学大臣表彰を受賞しました。
手話や手品などの講師には、障がいを持つ方が活躍され、子どもたちは多様な体験を通じて、地域の方々との絆を深めています。
令和2年からコロナ渦で開催できなかった4年間は「再開できるのだろうか」と不安もあったと言いますが、この教室で学んだ卒業生も協力するなど、スタッフの熱意も伝わってきます。
代表を務める並木さんは「この教室は子どもたちの学びの場にとどまらず、居場所づくり、スタッフの生きがいづくり、そして親の子育て支援にも繋がっている」と語ります。
みどりみ子ども教室
代表 並木 久栄さん
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