■東千葉メディカルセンター 副センター長 脳神経外科部長 松田信二
東金市、九十九里町の皆さま、お元気にお過ごしでしょうか。東千葉メディカルセンターで脳神経内科の責任者をさせていただいております松田です。当院の概要に関しましては河野理事長、岩立センター長からすでに紹介させていただいておりますので、私は「脳神経内科」の役割についてご紹介いたします。
「脳神経内科」という診療科になじみがない方も多いかと思います。インターネットで「脳神経内科」を検索すると日本神経学会のホームページに「脳神経内科は脳や脊髄、神経、筋肉の病気をみる内科です」とあります。つまり人体構造としての脳・脊髄・末まっしょう梢神経・筋肉の病気を診るということです。今回は、脳神経内科が担当する具体的な範囲を皆さまにご紹介します。
入院症例では脳梗塞や脳出血といった脳血管障害、いわゆる脳卒中が最多です。これについては皆さまも見聞きする機会が多いのではないかと思います。次いで多いのがけいれん発作、さらに髄膜炎・脳炎と続きます。ギラン・バレー症候群という特殊な病気の方も少数ながら毎年一定数が入院されます。入院症例の対応は、脳神経外科との協働体制で診療に当たっており、この点は当院の大きな特徴の一つです。
外来症例は脳神経内科に特有な疾患、具体的にはパーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、重症筋無力症などの神経難病の占める割合が高くなります。宇宙物理学者のホーキング博士が車椅子で講演している姿を記憶されている方も多いと思いますが、当時は筋萎縮性側索硬化症の闘病中でした。他にも著名人が神経難病に罹患している例もありますので興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。
最後に脳神経内科の受診をお勧めする症状に、頭痛、めまい、手足のしびれ、筋力低下、歩行困難、物忘れなどが挙げられます。これらの症状があるようでしたらかかりつけの先生にご相談の上、当院への受診をご検討いただきたいと存じます。
問合せ:東千葉メディカルセンター
【電話】50-1199
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